工事部長の村松です。札幌市南区の集合住宅で、バルコニーの排水管 つまりが原因で水が溜まり、入居者様がポンプで排水を続けていたという相談をオーナー様からいただきました。放置すれば階下への漏水や建物の劣化につながりかねない状態です。今回は管内カメラ調査から完全開通までの経緯と、現場での判断の根拠をお伝えします。
バルコニーの排水管 つまりで水浸しになった南区の集合住宅
排水管つまりとは、配管内に異物や堆積物が引っかかり水の流れが妨げられる状態を指します。
今回ご相談をいただいたのは、札幌市南区にある集合住宅のバルコニーでした。排水管が完全に閉塞し、雨が降るたびにバルコニーがプールのような状態になっていたそうです。入居者様は溢れた水を手動のポンプで排出しながら生活しており、オーナー様も早急な対応を求めていました。
依頼を受けた時点で、すでに2社の詰まり業者が対応を試みていましたが、いずれも解決できずに終わっていたと伺いました。原因がはっきりしないまま作業を進めると、こうした事態が長引きやすい印象があります。

2社の業者が改善できなかった原因
高圧洗浄だけでは崩れない硬い異物が、配管の奥に残っていたことが主な要因でした。
排水管の詰まりは、油脂や毛髪といった柔らかい汚れが原因のことが多く、その場合は高圧洗浄で押し流せるケースが大半です。今回のように硬い異物が挟まっている場合、洗浄水の勢いだけでは動かず、詰まりの手前で水を堰き止めてしまうことがあります。
原因を特定せずに洗浄を繰り返すと、一時的に流れが良くなったように見えても、再び水が溜まる結果になりがちです。私たちは作業前の管内カメラ調査を欠かさないようにしています。

管内カメラで判明したコンクリガラの正体
調査の結果、2年前のバルコニー修繕工事で生じたコンクリガラが配管内で固まり、水路をふさいでいることが分かりました。
下流側から管内カメラを挿入して確認したところ、配管の途中でコンクリートの破片のようなものが積み重なり、完全に流れをふさいでいる様子が映像に残っていました。オーナー様に伺うと、2年ほど前にバルコニーの修繕工事を行った記録があるとのことで、その際に生じたコンクリガラが排水管内に流れ込み、そのまま固着したと考えられます。



コンクリガラは時間が経つと水分や汚れと反応して石灰化し、配管の内壁にこびりつくことがあります。配管の外側からは判断がつかず、実際にカメラで内部を見なければ気づけない種類の詰まりだと感じています。南区のような集合住宅では、修繕工事の記録が古くなるほど原因の特定が難しくなる印象があります。
下流からの洗浄と上流からの粉砕で完全開通させた作業手順
下流から高圧洗浄で通水させたあと、上流からフレックスシャフトで石灰化した付着物を削り落とし、完全開通に至りました。
下流側の排水口からカメラを挿入し、配管内の閉塞位置と状態を確認します。今回はコンクリガラが密集して詰まっている様子が確認できました。
高圧洗浄機のホースを下流側から挿入し、水圧で閉塞物を押し崩しながら流れを確保します。今回はこの段階で通水が回復しました。
通水後も配管内壁に石灰化した付着物が残っていたため、上流側からフレックスシャフトを挿入し、回転する先端で削り落としながら管内を清掃しました。
作業後に再度カメラで管内を確認し、付着物が取り除かれ水がスムーズに流れることを確認して完了しました。


フレックスシャフトと高圧洗浄機、使い分ける理由
高圧洗浄は水圧で押し流す作業に向き、フレックスシャフトは配管内壁にこびりついた固着物を削り取る作業に向いています。
| 機材 | 得意な作業 |
|---|---|
| 高圧洗浄機 | 水圧で汚れや異物を押し流す。油脂・毛髪等の柔らかい詰まりに強い |
| フレックスシャフト | 回転式の先端で管内壁の固着物を削り取る。石灰化物など硬い付着物に強い |
高圧洗浄機は水の勢いで詰まりの原因を押し流すのに効果的ですが、配管の内壁に張り付いた石灰化物のような硬い付着物には力が及ばないことがあります。フレックスシャフトは先端のチップを回転させて付着物を削り取る道具で、今回のように内壁にこびりついた汚れを落とす場面で使っています。この方法でも改善しないほど配管が損傷しているケースもあるため、状況によっては配管の交換をご案内することもあります。


排水管のつまりを防ぐためにできること
配管に近い場所での工事の後は、破片や粉じんが流れ込んでいないか点検してもらうことが再発防止につながります。
バルコニーや外壁の修繕工事のあとは、施工時に出た破片やコンクリガラが排水口から配管内に流れ込んでいないか確認してもらうと安心です。今回のように数年経ってから石灰化し、突然詰まりとして表面化するケースがあると感じています。
作業にかかった時間は調査から完全開通まで2時間弱でした。費用は現場の状況によって変わりますが、今回のような管内カメラ調査を含む詰まり抜き作業は55,000円(税込)からご案内しています。管内の状態が分からない場合は、現地確認後にお見積りする形をお願いしています。
2社呼んでも、改善解決せず、困り果てていましたがカメラで中も見れるとホームページを見つけ連絡し、すぐ対応していただいて助かりました。賃貸の集合住宅でしたので、配管のやりかえが必要かなど色々頭をよぎりましたが、カメラで原因を突き止め、解決までしていただいて本当に安心し、助かりました。
オーナー様
よくある質問
賃貸マンションのバルコニー排水管がつまった場合、費用は誰が負担するのですか?
共用部分に近い配管の詰まりはオーナー様や管理会社が費用を負担するケースが多い印象です。契約内容によって異なるため、まずは管理会社にご確認いただくことをおすすめします。
2社に頼んでも直らなかった排水管つまりが、なぜ解決できたのですか?
管内カメラで閉塞の位置と原因を先に特定できたためです。原因が分からないまま高圧洗浄だけを繰り返すと、コンクリガラのような硬い異物には効果が出にくいことがあります。
バルコニーの排水口から水があふれる場合、応急処置はできますか?
排水口周辺のゴミを取り除く程度は可能ですが、管内の閉塞が原因の場合は解消しきれないことが多い印象です。棒などを差し込むと配管を傷める恐れもあるため注意が必要です。
工事にかかる時間はどれくらいですか?
今回の現場では調査から完全開通まで2時間弱で終えられましたが、閉塞の位置や原因によって前後します。現地確認後にお見積りする形になります。
今後同じような詰まりを防ぐ方法はありますか?
バルコニー改修などの工事後は、配管内に建材の破片が残っていないか確認してもらうと安心です。数年後に石灰化して閉塞するケースがあると感じています。
村松 拓海
札幌市清田区の総合建設業・有限会社北嶺建設 工事部長。
関東でクレーンオペレーター8年を経て北海道へ。
移動式クレーン運転士、石綿含有建材調査者、車両系建設機械ほか保有。
排水管洗浄からリフォーム、除排雪まで、札幌の住まいの困りごとに現場目線で対応しています。
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