工事部長の村松です。
今回は、札幌市南区の戸建て住宅で行った、外壁の張り替え工事をご紹介します。
外壁リフォームを考え始めたとき、
- 塗装で済ませられるのか
- 今の外壁の上から重ね張りできるのか
- 一度外壁を剥がして張り替えた方がよいのか
判断に迷う方は少なくありません。
今回の住宅では、後から張られていた既存のサイディングを撤去し、下地の状態を確認してから、新しい金属サイディングへ張り替えました。
外壁を剥がしたところ、出窓まわりには雨水による腐食が見つかりました。
外観を新しくするだけでなく、外壁の内側に隠れていた傷みを確認し、必要な補修を行えたことが、今回の工事の大きなポイントです。

今回の住宅はモルタル外壁の上にサイディングを施工していました
今回のお客様とは長いお付き合いがあり、これまでにも住宅のリフォームを担当させていただいています。
この住宅は、もともとモルタル仕上げの外壁でした。
その後、別の業者によるリフォームで、モルタル外壁の上からサイディングが張られていました。
今回撤去したのは、後から施工されたサイディングです。
既存サイディングを剥がし、その内側にあるモルタル外壁や窓まわり、柱、下地の状態を確認しながら工事を進めました。
今回行った主な工事
- 既存サイディングの撤去・処分
- 外壁下地の確認
- 腐食していた部分の補修
- 傷んでいた出窓の撤去
- 出窓を撤去した部分の壁の復旧
- サッシの交換
- 透湿防水シートの施工
- 金属サイディングへの張り替え
- 屋根の葺き替え
- 2階ベランダの新設
- 風除室入り口の交換
- 玄関ドアの交換
外壁材だけを取り替えるのではなく、窓・屋根・玄関まわりを含め、建物の外側を総合的に改修しています。
崩れそうになっていた出窓を撤去
今回の住宅で特に傷みが進んでいたのが、外壁から張り出した出窓です。
出窓の一部は崩れそうな状態になっており、そのまま残して外壁だけを新しくすることはできませんでした。

出窓は、通常の窓よりも壁から外へ張り出しています。
窓の上部、側面、下部など、外壁や板金と接する部分が多く、雨水の処理が適切に行われていないと、内部に水が入り込むことがあります。
また、外から見える部分だけを補修しても、内部の木材や下地が腐食していれば、根本的な解決にはなりません。
今回は傷んでいた出窓を撤去し、外壁面に合わせて壁をつくり直しました。
あわせてサッシも交換し、窓まわりの防水処理をやり直しています。
外壁を剥がして分かった雨水による腐食
既存のサイディングを撤去すると、外からは見えなかった部分に雨水による腐食が確認されました。

外壁の表面が比較的きれいに見えていても、内側まで問題がないとは限りません。
特に注意したいのは、次のような場所です。
- 窓や出窓のまわり
- ベランダと外壁の接合部分
- 屋根と外壁が接する部分
- 換気口や配管が外壁を貫通している部分
- 外壁の継ぎ目
- シーリングが切れている部分
- 外壁下部の水切りまわり
外壁を塗装する場合や、既存外壁の上から重ね張りする場合は、現在の外壁を残すため、内側の状態を直接確認できないことがあります。
一方、外壁を撤去して張り替える工事では、柱や下地を目で確認できます。
今回も、傷んだ部分を確認して必要な補修を行ったうえで、新しい外壁を施工しました。
既存のサイディングを撤去
外壁の張り替え工事では、まず後から施工されていた既存のサイディングを剥がします。

外壁材を撤去すると、処分費用が発生します。
そのため、一般的には塗装や重ね張りと比べて、張り替え工事の費用は高くなる傾向があります。
しかし、費用だけで工法を決めることはできません。
既存外壁の傷みが大きい場合や、雨水の侵入、下地の腐食が疑われる場合は、外壁を残したまま工事を行うことが適切ではないケースもあります。
サイディングの下からモルタル外壁が現れました
既存のサイディングを撤去すると、その下に元のモルタル外壁が現れました。

以前に外壁の重ね張りを行っている住宅では、現在見えている外壁材だけでなく、その内側がどのような構成になっているかを確認することが重要です。
住宅によっては、
- モルタル外壁の上にサイディングが張られている
- 古いサイディングの上から新しいサイディングが張られている
- 複数回の補修が行われている
- 窓まわりだけ異なる納まりになっている
といったことがあります。
見た目だけでは分からないため、建築時期や過去の工事内容を確認しながら、適切な工法を検討します。
外壁を順番に剥がして建物全体を確認
サイディングを部分的に剥がすだけではなく、建物全体の状態を確認しながら撤去を進めました。


外壁張り替え工事では、剥がす作業よりも、剥がした後の確認が重要です。
下地や柱に傷みがあれば補修し、窓まわりや板金の納まりに問題があれば、この段階で見直します。
外壁の内側は、新しい外壁を張ると再び見えなくなります。
そのため、完成後には見えない部分ほど丁寧に確認する必要があります。
既存サイディングの撤去完了
既存のサイディングをすべて剥がし、張り替え前の状態になりました。

この段階で建物全体を確認し、傷んでいる部分を補修します。
外壁張り替えの目的は、単に古い外壁材を新しいものに交換することではありません。
下地まで確認し、必要な補修を行うことで、新しい外壁を安心して施工できる状態に整えることが大切です。
透湿防水シートを施工
下地の確認と補修を終えた後、外壁全体に透湿防水シートを施工しました。

透湿防水シートには、外から入ろうとする雨水を防ぎながら、壁の内部に生じた湿気を外へ逃がす役割があります。
外壁材だけで雨水を防ぐのではなく、その内側にも防水層を設けることで、建物を雨や湿気から守ります。
完成後には見えなくなる部分ですが、外壁の耐久性に関わる重要な工程です。
窓まわりやシートの重なり、配管の貫通部分なども確認しながら施工します。
アイジー工業の金属サイディングへ張り替え
新しい外壁には、アイジー工業の金属サイディングを採用しました。
使用した外壁材は、NP-テセルブリックです。
外壁の色は、ダークブラウンとグレージュの2色を組み合わせました。
落ち着いた色を使い分けることで、建物全体が単調にならず、立体感のある外観に仕上がっています。


金属サイディングは、外壁材の種類や色だけで仕上がりが決まるものではありません。
窓まわり、出隅、入隅、軒天、屋根、基礎との取り合いなど、細かな部分の納まりも重要です。
特に札幌では、雨だけでなく雪や凍結の影響も受けるため、水が入りにくく、たまりにくい施工が必要です。
屋根・ベランダ・玄関まわりも同時に改修
今回は、外壁の張り替えに合わせて、次の工事も行いました。
- 屋根の葺き替え
- 2階ベランダの新設
- 風除室入り口の3枚引き戸への交換
- 電子錠付き玄関ドアへの交換


屋根や外壁の工事では、建物の周囲に足場を設置することがあります。
屋根や窓、ベランダにも傷みがある場合は、外壁工事と同じ時期に行うことで、足場の設置を一度にまとめられる可能性があります。
ただし、まだ工事の必要がない場所まで、無理に交換する必要はありません。
住宅全体を確認し、今回行うべき工事と、今後でもよい工事を分けて考えることが重要です。
外壁塗装・重ね張り・張り替えの違い
外壁リフォームには、大きく分けて3つの方法があります。
外壁塗装
現在の外壁材を残し、表面を塗り替える方法です。
外壁材や下地に大きな問題がなく、主に色あせや塗膜の劣化が見られる場合に検討します。
ただし、塗装では外壁材の割れや反り、内部の腐食を直すことはできません。
外壁の重ね張り
既存の外壁を残し、その上から新しい外壁材を施工する方法です。
既存外壁の撤去量を抑えられますが、外壁内部の状態を十分に確認できない場合があります。
既存外壁や下地の状態によっては、重ね張りが適さないこともあります。
外壁の張り替え
既存の外壁材を撤去し、下地を確認してから新しい外壁材を施工する方法です。
撤去費用と処分費用がかかりますが、外壁の内側を確認し、傷んだ部分を補修できることが大きな利点です。
今回の住宅では、出窓の撤去やサッシ交換も必要だったため、外壁を剥がして張り替える方法を選びました。
外壁の張り替えを検討した方がよい症状
次のような症状が見られる場合は、塗装だけで済むのか、張り替えまで必要なのか、一度確認することをおすすめします。
- サイディングが割れている
- 外壁が浮いたり反ったりしている
- 外壁の一部が崩れている
- 窓まわりに染みや腐食がある
- 室内に雨漏りの跡がある
- シーリングが大きく切れている
- 出窓やベランダが傷んでいる
- 過去に外壁を重ね張りしている
- 外壁の内側の状態が分からない
- 屋根や窓も同時に改修したい
これらの症状があるからといって、必ず全面張り替えが必要になるわけではありません。
部分補修や塗装で対応できる場合もあります。
反対に、外観上の傷みが少なくても、窓まわりなどから雨水が入り、内部で腐食が進んでいることもあります。
まずは現状を確認し、傷んだ原因を把握することが重要です。
工事前と工事後を比較
記事の最後に、施工前と施工後の写真を並べると、工事による変化が伝わりやすくなります。


外壁だけでなく、出窓、サッシ、屋根、ベランダ、風除室、玄関ドアも改修し、建物全体の印象が大きく変わりました。
よくあるご質問
モルタル外壁の上に張ったサイディングを剥がして、張り替えることはできますか?
建物の状態によりますが、今回の住宅のように、後から張られたサイディングを撤去して新しい外壁材へ張り替えることはできます。
ただし、サイディングの下にあるモルタル外壁や下地の状態を確認し、必要な補修方法を判断する必要があります。
外壁塗装と張り替えのどちらがよいか分かりません
外壁材や下地に大きな問題がなければ、塗装で対応できる場合があります。
割れ、反り、腐食、雨水の侵入などが疑われる場合は、部分補修や張り替えを含めて検討します。
現地を確認しなければ判断できないことも多いため、最初から工法を決めておく必要はありません。
外壁工事と一緒に窓や玄関ドアも交換できますか?
可能です。
外壁を撤去する工事では、窓まわりの防水処理もやり直せるため、サッシ交換を同時に行う場合があります。
屋根、ベランダ、風除室、玄関ドアなども、建物の状態に応じてまとめて工事できます。
外壁の写真を送れば状態を判断できますか?
写真から分かることもありますが、外壁内部や下地の状態までは確認できません。
建物全体、傷みが気になる部分、窓まわりなどの写真をLINEやメールで送っていただければ、現地調査前の参考にできます。
札幌で外壁の張り替えをご検討の方へ
外壁の張り替えは、古い外壁材を新しくするだけの工事ではありません。
今回の住宅では、外壁を剥がしたことで、出窓まわりに隠れていた雨水による腐食を確認できました。
傷んだ部分を補修し、防水処理を行ってから新しい金属サイディングを施工しています。
外壁の色やデザインも大切ですが、これからも安心して住み続けるためには、完成すると見えなくなる下地や窓まわりの施工が重要です。
北嶺建設では、外壁の状態を確認し、塗装・部分補修・重ね張り・張り替えの中から、建物に合った方法をご提案します。
「塗装で済むのか分からない」
「重ね張りされている外壁の内側が心配」
「屋根や窓も一緒に直したい」
という段階でもご相談ください。
LINEやメールから、建物や気になる部分の写真を送っていただくこともできます。
ご相談・現地調査・お見積もりは無料です。
札幌市内・近郊で外壁の張り替えをご検討の方は、北嶺建設へお問い合わせください。
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村松 拓海(有限会社北嶺建設 工事部長)
札幌市清田区を拠点に、新築・リフォーム・解体・排水管洗浄・除排雪まで現場を統括。
保有資格:石綿作業主任者、建築物石綿含有建材調査者 ほか。

