工事部長の村松です。
外壁の傷みが目立ってきたとき、
「外壁塗装会社に相談すればよいのか」
「板金会社やリフォーム会社の方がよいのか」
「どの会社も同じ工事をしてくれるのか」
と迷う方は少なくありません。
外壁の張り替えを依頼する会社は、会社の名称や工事金額だけで決めるのではなく、既存の外壁を剥がしたあとに、下地や構造材の補修まで対応できるかを確認することが重要です。
今回は、札幌市内の住宅で外壁を剥がしたところ、柱・梁・筋交いなどに水による深刻な腐食が見つかり、傷んだ部分を補修してから金属サイディングへ張り替えた事例をご紹介します。
外壁の張り替えをどこに頼めばよいか迷っている方は、業者選びの参考にしてください。

札幌の外壁張り替えはどこに頼めばよい?
外壁張り替えの相談先には、主に次のような会社があります。
- 外壁・屋根工事を扱う板金会社
- 外壁塗装会社
- リフォーム会社
- 工務店
- 建設会社
どの業種であれば必ず安心というわけではありません。
大切なのは、外壁材を張る技術だけでなく、外壁を剥がしたあとに発見される可能性がある問題へ対応できることです。
外壁の内部では、次のような不具合が進んでいる場合があります。
- 柱や間柱の腐食
- 梁や筋交いの腐食
- 構造用合板の劣化
- 断熱材の濡れ
- 防水層の不具合
- 窓周りからの雨水浸入
- 笠木や屋根周辺の納まり不良
こうした問題が見つかった場合、外壁工事だけではなく、大工工事、防水工事、板金工事などを組み合わせて直す必要があります。
したがって、外壁張り替えを依頼するときは、外壁材を新しくするだけでなく、雨水が入った原因を調べ、傷んだ下地まで補修できる会社を選ぶことが重要です。
外壁張り替えは、外観を新しくするだけの工事ではありません
外壁の表面が色あせているだけであれば、塗装で対応できることがあります。
一方で、外壁の割れ、浮き、変形、コーキングの破断、窓周りからの雨水浸入などがある場合は、表面を塗装するだけでは解決できないことがあります。
外壁リフォームには、大きく分けて次の3つの方法があります。
外壁塗装
既存の外壁を残し、表面の塗膜やコーキングを補修する方法です。
下地や外壁材そのものが健全で、主な問題が色あせや塗膜の劣化である場合に検討します。
外壁カバー工法
既存の外壁を残し、その上に新しい外壁材を施工する方法です。
既存外壁の撤去量を抑えられる一方、外壁の内側を全面的に確認できる工法ではありません。下地の状態や建物の納まりを調査したうえで、採用できるかを判断する必要があります。
外壁張り替え
既存の外壁を撤去し、下地を確認してから新しい外壁材を施工する方法です。
撤去後に柱や間柱、構造用合板、防水層などを確認できるため、内部の腐食や雨水浸入が疑われる住宅では、根本的な補修につながりやすい方法です。
ただし、外壁を剥がすまで分からない部分もあるため、見積もり時には、下地補修が発生した場合の対応や追加費用の考え方も確認しておく必要があります。
施工前の調査で外壁の一部を確認
今回の住宅では、工事前から外壁の一部に水による影響が疑われていました。
外壁の表面だけを見ても、内部がどの程度傷んでいるかを正確に判断することはできません。
そこで、特に状態が心配されていた部分の外壁を慎重に剥がし、内部を確認しました。

柱・梁・筋交いに水による腐食が見つかりました
外壁を剥がしたところ、柱、梁、筋交い、間柱などの構造部材に水が回り、腐食が進んでいました。
長期間にわたって水分の影響を受けた木材は、表面だけではなく内部まで傷んでいることがあります。
今回も、木材の一部は手で崩れるほど劣化していました。



外壁がきれいに見えていても、その内側で腐食が進んでいることがあります。
外壁塗装や新しい外壁材の施工だけを行っても、内部の腐食や雨水の浸入原因が残っていれば、問題の根本的な解決にはなりません。
水が入った原因として考えられた箇所
今回の水による被害は、主に次の部分から雨水が浸入した可能性が考えられました。
- 窓周りのコーキング処理
- 笠木周辺の納まり
窓周りや笠木は、外壁の中でも雨水が入りやすい部分です。
コーキングだけに頼った納まりになっていたり、雨水を外へ排出する仕組みが適切に施工されていなかったりすると、わずかな隙間から雨水が入り続けることがあります。
外壁張り替えでは、傷んだ部分を交換するだけでなく、なぜ水が入ったのかを確認し、同じことが起きないように納まりを直すことが重要です。
腐食した木材を撤去し、下地を補修
腐食していた木材は、傷みの状態を確認しながら撤去しました。
その後、新しい木材で必要な部分を補強し、構造用合板を施工して下地を整えています。

外壁を張り替えると、普段は見えない建物の内部を確認できます。
これは外壁張り替えの大きな利点ですが、腐食が見つかった場合に適切な補修ができなければ意味がありません。
外壁張り替えを依頼する際は、見積書に外壁材の施工だけでなく、次の項目が含まれているか確認してください。
- 既存外壁の撤去
- 撤去材の処分
- 下地の点検
- 防水層の施工
- 窓周りや笠木の防水処理
- 傷んだ木材が見つかった場合の補修方法
- 追加工事が発生した場合の説明方法
「外壁工事一式」とだけ書かれた見積書では、どこまで工事に含まれているか分かりにくいため注意が必要です。
防水層を整えてから新しい外壁材を施工
下地の補修後は、外壁内部へ雨水が入りにくいように防水層や各部の納まりを整え、新しい外壁材を施工しました。

外壁材が雨を完全に遮断するわけではありません。
強風を伴う雨や雪解け水などが外壁材の内側へ入る可能性も考え、内部へ入った水を適切に外へ排出できる構造にすることが重要です。
特に札幌では、積雪、凍結、雪解けを繰り返します。
外壁材の種類だけでなく、防水層、通気層、窓周り、笠木、屋根との取り合いなど、建物全体の納まりを考えて施工する必要があります。
アイジーサイディングへ張り替え
今回使用した外壁材は、アイジー工業の金属サイディングです。
使用した商品と色は次のとおりです。
- SP-ガルボウ:Sスマートホワイト
- SP-ガルスパン:ネオホワイト
SP-ガルボウのフラットな面と、SP-ガルスパンの細いラインを組み合わせ、白を基調としたすっきりした外観に仕上げました。



金属サイディングは、外壁リフォームで検討される外壁材の一つです。
ただし、同じ製品を使っても、下地の状態や防水処理、開口部周辺の納まり、役物の取り付け方によって仕上がりや耐久性は変わります。
外壁材の商品名だけで業者を選ぶのではなく、施工内容まで確認することが大切です。
外壁張り替えを依頼する会社の選び方
外壁張り替えの業者を比較するときは、金額だけでなく、次の点を確認してください。
1.塗装・カバー工法・張り替えを比較して説明してくれるか
最初から特定の工法だけを勧めるのではなく、現在の外壁や下地の状態を確認し、それぞれの工法の利点と注意点を説明してくれる会社が安心です。
2.雨水が入った原因まで調べるか
傷んだ外壁材を交換するだけでは、再び同じ場所から水が入る可能性があります。
窓周り、笠木、屋根、バルコニーなどを確認し、原因を考えたうえで工事内容を提案してもらいましょう。
3.木下地や構造材の補修に対応できるか
外壁を剥がしたあと、柱、間柱、筋交い、構造用合板などの腐食が見つかる場合があります。
その会社が大工工事や下地補修まで対応できるかを確認してください。
4.見積書の工事範囲が分かりやすいか
足場、外壁撤去、廃材処分、防水層、外壁材、役物、コーキング、下地補修などが、できるだけ具体的に記載されている見積書が望ましいです。
5.追加工事の扱いを事前に説明してくれるか
外壁内部の状態は、実際に剥がさなければ分からないことがあります。
下地の腐食が見つかった場合、どの段階で施主へ報告するのか、写真で確認できるのか、追加費用をどのように決めるのかを確認しておきましょう。
6.施工中の写真を残してくれるか
外壁を張り終えると、下地補修や防水処理は見えなくなります。
施工前、撤去後、補修後、防水施工後、完成後の写真を残してもらうと、どのような工事を行ったのか確認できます。
このような症状があれば早めにご相談ください
次のような症状がある場合は、外壁表面だけでなく内部まで傷んでいる可能性があります。
- 外壁が浮いている
- 外壁が反っている
- 外壁材が割れている
- 外壁の一部が柔らかくなっている
- コーキングが切れている
- 窓周りに雨染みがある
- 室内の窓周辺に染みやカビがある
- 笠木やバルコニー周辺から雨漏りしている
- 外壁を何度補修しても同じ場所が傷む
- 冬や雪解け時期に症状が悪化する
これらの症状があるからといって、必ず外壁全体の張り替えが必要になるわけではありません。
部分補修、塗装、カバー工法、張り替えのどれが適しているかは、建物の状態を確認して判断します。
外壁張り替えの費用は面積だけでは決まりません
外壁張り替えの費用は、建物の外壁面積だけでは判断できません。
主に次の条件によって変わります。
- 建物の高さと形状
- 足場の設置条件
- 既存外壁材の種類
- 外壁材の撤去量
- 廃材処分の方法
- 使用する外壁材
- 窓や換気口の数
- 下地の腐食状況
- 断熱材の補修範囲
- 笠木や屋根周辺の補修
- バルコニーや玄関ポーチの形状
特に下地の腐食は、外壁を剥がして初めて分かる場合があります。
安い見積もりを選んだ結果、必要な下地補修が含まれていなかったということがないように、金額と工事範囲をセットで比較することが大切です。
よくあるご質問
外壁張り替えは、塗装会社と建設会社のどちらに頼めばよいですか?
会社の業種だけでは判断できません。
既存外壁の撤去、新しい外壁材の施工、防水処理、窓周りの納まり、木下地や構造材の補修まで対応できるかを確認してください。
複数の工事が必要になる可能性がある場合は、工事全体を管理できる会社へ相談すると話が進めやすくなります。
外壁を張り替えず、塗装だけで済む場合もありますか?
外壁材や下地に大きな問題がなく、主な劣化が色あせや塗膜の傷みであれば、塗装で対応できる場合があります。
一方、外壁材の変形や腐食、内部への雨水浸入がある場合は、塗装だけでは根本的な解決にならないことがあります。
カバー工法と張り替えは、どちらがよいですか?
建物の状態によって異なります。
既存外壁や下地が健全で、建物の形状や納まりに問題がなければ、カバー工法を検討できる場合があります。
下地の腐食や雨水浸入が疑われる場合は、既存外壁を撤去して内部を確認できる張り替えが適していることがあります。
見積もりの段階で、外壁内部の腐食まで分かりますか?
外から確認できる症状や水分の影響などから、ある程度推測できる場合はありますが、外壁を剥がさなければ判断できない部分もあります。
契約前に、下地の腐食が見つかった場合の報告方法や追加費用の考え方を確認しておくことが重要です。
外壁全体ではなく、一部分だけ張り替えられますか?
劣化範囲や既存外壁材の種類、同じ外壁材が入手できるかによって異なります。
部分張り替えが可能な場合もありますが、取り合い部分から水が入らないように施工できるかを確認する必要があります。
外壁の相談だけでも大丈夫ですか?
外壁の浮き、割れ、コーキングの切れ、窓周りの雨染みなど、気になる症状があればご相談ください。
建物の状態を確認し、塗装、部分補修、カバー工法、張り替えの中から、必要な工事を検討します。
札幌で外壁張り替えの相談先をお探しの方へ
北嶺建設は、札幌市清田区を拠点に、外壁・屋根工事、住宅リフォーム、新築工事などを行っている建設会社です。
外壁材を張るだけではなく、既存外壁の撤去後に見つかった木下地や構造材の腐食、防水層、窓周り、笠木なども確認し、必要な補修をご提案します。
外壁張り替えを検討しているものの、
- 塗装で済むのか分からない
- カバー工法と張り替えで迷っている
- 外壁内部の腐食が心配
- どの会社へ相談すればよいか分からない
- 他社の見積内容が適切か判断できない
という方は、お電話、LINE、お問い合わせフォームからご相談ください。
LINEやメールから、外壁の写真を送っていただくことも可能です。
写真だけで工事方法や金額を確定することはできませんが、現地調査が必要な状態かどうかを判断する参考になります。
電話:011-889-2833
営業時間:8:00~18:00
LINEは24時間受け付けています。
まとめ
外壁張り替えをどこに頼むか迷ったときは、会社の名称や見積金額だけで決めるのではなく、外壁を剥がしたあとに下地や構造材まで確認し、必要な補修を行えるかを確認してください。
今回の住宅では、外壁を撤去したことで、柱、梁、筋交い、間柱などの腐食を発見できました。
腐食した木材を撤去・補強し、防水層を整えてから新しい金属サイディングを施工しています。
外壁リフォームで本当に重要なのは、完成後の外観だけではありません。
雨水が入った原因を確認し、見えなくなる部分まで適切に直すことが、これからも安心して住み続けるための外壁工事です。
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村松 拓海(有限会社北嶺建設 工事部長)
札幌市清田区を拠点に、新築・リフォーム・解体・排水管洗浄・除排雪まで現場を統括。
保有資格:石綿作業主任者、建築物石綿含有建材調査者 ほか。

