サ高住の洗面台下フローリング部分張り替え|札幌市清田区の施工事例

札幌市清田区 サ高住の洗面台下フローリング部分張り替え施工

洗面台まわりのフローリングがふわふわする、黒ずんでいる——そんな床の傷みは、水濡れが長期間続いたサインです。放置すると下地の合板(コンパネ)まで腐食が広がり、修繕の範囲と費用が大きく膨らみます。この記事では、札幌市清田区のサービス付き高齢者向け住宅(以下サ高住)で実施した床 部分張り替え工事の全工程を、現場写真とともに記録します。

この記事でわかること

  • 水濡れ劣化した床を部分的に張り替える工事の流れ
  • 下地コンパネを傷めずに既存フロアを撤去するポイント
  • 部分張り替えで周囲と違和感のない仕上げを作る方法

ご依頼の背景と現場の状況

床 部分張り替えとは、傷んだ範囲のフローリングだけを撤去し、同系材料で張り直す補修工法です。全面張り替えより工期・費用・居住者への影響を抑えられる点が、特に稼働中の施設では大きなメリットになります。

今回の現場はサ高住の居室内、洗面台の直下から手前にかけてのフローリングです。洗面台の給水管まわりでごく少量の水分が長期間にわたって染み込んでいたとみられ、表面材が黒ずんで浮き上がり、踏むたびにたわむ状態でした。高齢の入居者が毎日使うトイレ・洗面エリアでのたわみは転倒リスクに直結するため、速やかな対応が求められました。

施設側からのご要望は「入居者への影響を最小限に、できるだけ短い工期で」というものでした。工程を2日間に分け、1日目は既存フロアの撤去、2日目は新規フロアの貼り付けという段取りで進めることにしました。

床 部分張り替えの撤去工程:丸のこで切り込みを入れ、のみと金槌でフロア材を割り出す作業(1日目)
床 部分張り替えの撤去工程:丸のこで切り込みを入れ、のみと金槌でフロア材を割り出す作業(1日目)

施工の流れ

撤去から貼り付けまでを2日間で完結させた今回の工程を、実際の作業順に整理します。

STEP
劣化範囲の確認・カット墨出し

まず床を手で押さえて歩き回り、たわみと黒ずみの広がりを確認しました。傷んだフロア材の端から端までを計測し、カットする位置に墨(マーキング)を入れます。既存の目地(フロア材の継ぎ目)に合わせてカットラインを決めることで、撤去後に張り替えた部分が目立ちにくくなります。

STEP
丸のこで切り込みを入れ、のみと金槌で撤去

マキタ製18Vコードレス丸のこでカットラインに沿って切り込みを入れ、のみと金槌でフロア材を割りながら剥がしていきます。フロア材は接着剤と隠し釘で固定されているため、一気に引き剥がすと下地コンパネが欠けることがあります。今回の大工は1枚ずつ慎重に割り出し、スクレーパーで残った接着剤もそぎ落としました。

STEP
下地コンパネの状態確認とクロス墨出し

フロア材を撤去したら、下地コンパネの損傷・腐食・釘の浮きを全面チェックします。今回は下地の腐食は表層にとどまり、コンパネ自体に強度上の問題はありませんでした。新しいフロア材の割り付け基準となるクロス墨を打ち、新材の貼り出し位置を確定。この時点で2名で確認作業を行い、貼り始めの直角精度を確かめました。

STEP
新規フロア材の接着・釘打ち

2日目、まず養生ブルーシートを既存床に敷き工具類を整列させてから作業開始。フロア専用ボンド(チューブ式)を下地に塗布し、フロア材のサネ(実)をはめながらエアネイラーで固定します。壁際や洗面台下など狭い箇所は電動工具が入らないため、のみで微調整しながらはめ込む手間が生じます。壁の際まできれいに収めるのが部分張り替えで最も手間のかかる工程です。

STEP
清掃・確認・養生撤去

貼り付け完了後、目地の通りと既存フロアとの段差をゼロに近づけているかを手で触れて確認。継ぎ目のコーキングを整え、掃き掃除と拭き掃除で仕上げます。養生テープを剥がした後もフロア面に糊残りがないかチェックして完了です。

床材の確認:のみやスクレーパーで剥がす前の表面
床材の確認:のみやスクレーパーで剥がす前の表面
のみと金槌を使い壁際まで丁寧にフロア材を撤去している様子
のみと金槌を使い壁際まで丁寧にフロア材を撤去している様子
2名で下地の状態と新材の貼り出し基準位置を確認している様子
2名で下地の状態と新材の貼り出し基準位置を確認している様子

床 部分張り替えで下地を守るために使った道具

撤去工程で下地コンパネを傷めないために、工具の使い方が仕上がりの質を左右します。今回使用した主な道具と役割を整理します。

道具用途・ポイント
丸のこ(マキタ18V)フロア材の厚み(約12mm)だけに切り込みを入れる。刃の出しろを材厚に合わせて設定し、下地まで切り込まないよう調整
のみ(ちょうな型)割り出し・サネの微調整・壁際の仕上げに使用。刃先を丁寧に保ちながら下地を逃がして撤去
スクレーパー撤去後に残った接着剤をそぎ落とす。下地面を平滑に保つことが新材の密着精度に直結
金槌のみと組み合わせてフロア材を割り出す。強打ではなく「傾けながら起こす」感覚で使う
エアネイラーフロア隠し釘を連続打ち。狭い箇所は手打ちに切り替え
フロア専用ボンド(チューブ式)下地への塗布量を均一に。冬場は粘度が上がるため、使用前に室温に順応させる
新規フロア材の接着・釘打ち作業:エアネイラーと各種工具を使い貼り進める2日目の現場
新規フロア材の接着・釘打ち作業:エアネイラーと各種工具を使い貼り進める2日目の現場

工事のポイントと現場での判断

今回の工事で特に気を使ったのは、撤去時に下地コンパネを傷めないことと、仕上げの継ぎ目をできるだけ目立たせないことの2点です。

撤去について言うと、水濡れで劣化したフロア材は接着剤が緩んでいる部分と、逆に乾燥で食い込んでいる部分が混在します。一様に力をかけると、食い込んでいる箇所でコンパネの表層が一緒に剥がれることがあります。今回の大工は丸のこの刃の出しろをフロア材の厚みギリギリに設定し、のみで少しずつ起こすように進めていました。結果、コンパネ面に目立った損傷はなく、補修パテを最小限で済ませることができました。

仕上げの継ぎ目については、既存フロアの目地(フロア材の端)の位置でカットラインを合わせる段取りが重要です。目地がずれた位置でカットすると、新旧の継ぎ目が2重に見えてしまいます。今回は撤去前の段階で既存目地の位置をしっかり測り、新材の貼り出し基準をそこに合わせたことで、完成後は部分張り替えとはわかりにくい仕上がりになりました。

なお、下地コンパネの腐食が深い場合は、フロア材の張り替えだけでは解決しません。コンパネごと交換し、場合によっては根太(ねだ・床を支える横木)の補強も必要になります。今回は表層の傷みにとどまっていたため部分張り替えで対応できましたが、踏んで大きくたわむ・床鳴りが広範囲という場合は現地確認後にお見積りします。

張り替えエリアと廊下側既存床の境界部分の仕上がり確認
張り替えエリアと廊下側既存床の境界部分の仕上がり確認
洗面台・トイレ側から見た張り替え完了後のフローリング面
洗面台・トイレ側から見た張り替え完了後のフローリング面

完成した床の状態と施設への引き渡し

2日間の作業を終えた床は、踏んだときのたわみがなくなり、目視でも継ぎ目が自然に溶け込んでいます。

洗面台下から廊下側にかけての張り替えエリアと、既存フロアとの境界部分を確認しましたが、段差・目地のずれ・接着剤のはみ出しはありませんでした。フロア材の色味については、新材は経年で馴染んでいくため、貼りたては既存部分よりわずかに明るく見える場合があります。今回もその点はお伝えしましたが、日光と使用を重ねるうちに近い色味に変化していきます。

サ高住という性質上、入居者が翌日から通常通り使用できることも確認して引き渡しました。こういった稼働中の施設での工事は、工期を短く区切って生活動線を確保することが優先されます。段取り次第で施設への負担は大きく変わります。リフォーム前に見えない部分の状態を確認しておく重要性についてはこちらもご参考に

張り替え完了後の床面クローズアップ:新旧の継ぎ目が自然に溶け込んでいる
張り替え完了後の床面クローズアップ:新旧の継ぎ目が自然に溶け込んでいる

洗面台まわりの床が傷む前にできること

水濡れによる床の劣化は、目に見えにくい場所でじわじわ進むのが特徴です。今回のような洗面台下は特に気づきにくい箇所です。

日常的にできる確認として、洗面台の下を月に1度開けて湿気・シミ・カビ臭がないかチェックすることをお勧めします。給水管の接続部から微量の水が漏れ続けているケースは少なくなく、早期に気づければ配管補修とフロア部分張り替えの小規模な対応で済みます。

一方、床全体がぶよぶよする・フロアを踏むと大きくたわむ・根太まで湿っているといった状態では、部分張り替えだけでは改善しないケースもあります。そのような場合は、下地からの補修工事が必要になるため、まず現地を見せていただいた上でご提案します。札幌市内・清田区内であれば現地確認は無料で対応していますので、お気軽にご相談ください。

よくある質問

フローリングの一部だけ張り替えると、継ぎ目が目立ちますか?

既存の目地位置に合わせてカットラインを設定し、同系色の材料を選ぶことで目立ちにくくなります。ただし新材は経年で色味が変化するため、貼りたては若干明るく見えることがあります。

床がふわふわする原因は必ず水濡れですか?

水濡れ以外にも、接着剤の劣化、フロア材の乾燥収縮、下地合板の歪みが原因のケースがあります。踏んで音がするか、たわむ範囲はどこかなど複数の症状を確認した上で原因を絞り込みます。

床 部分張り替えは何日で完了しますか?

傷んだ面積にもよりますが、洗面台下など限られた範囲であれば1〜2日が目安です。今回の現場も1日目撤去・2日目貼り付けの2日間で完了しました。下地の補修が必要な場合はプラス1日見ています。

下地のコンパネまで傷んでいる場合も部分補修できますか?

コンパネが腐食・変形している場合は、フロア材と合わせてコンパネも部分的に交換します。ただし根太まで傷んでいると補修範囲が広がるため、現地確認後に改めてお見積りします。

稼働中の施設や居住中の部屋でも工事できますか?

対応可能です。工程を撤去日・貼り付け日に分け、臭い・騒音・動線への影響を最小限に抑えるよう段取りを組みます。日程調整や養生方法については事前にご相談ください。

この記事を書いた人

村松 拓海(有限会社北嶺建設 工事部長)
札幌市清田区を拠点に、新築・リフォーム・解体・排水管洗浄・除排雪まで現場を統括。保有資格:石綿作業主任者、建築物石綿含有建材調査者 ほか。



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