アパート玄関ポーチ周りのアスファルト部分補修|札幌市南区の施工事例

この記事でわかること

  • アパート玄関ポーチ周りのアスファルト補修の流れと工程
  • 部分補修で対応できるケースとそうでないケースの違い
  • 札幌の寒暖差がアスファルト舗装に与える影響と対処の考え方

アパートの玄関前のアスファルトが沈んできた、継ぎ目から割れが広がってきた、という相談は、札幌市内のアパートオーナー様からよく届きます。放置すると雨水が溜まり、冬場の凍結でさらに沈下が進むため、早めに手を打つほうが結果的に修繕コストは抑えられます。この記事では、札幌市南区のアパートで行ったアスファルト補修の一部始終を、現場写真とともに記録しています。

アスファルト補修前の玄関ポーチ周り。舗装面の沈下が確認できる

アスファルト補修とは何か、部分補修が選ばれる理由

アスファルト補修とは、劣化・沈下・ひび割れが生じた舗装面を、傷んだ箇所だけ切り取って新しいアスファルト混合物で埋め直す工法です。

全面打ち替えと比べると、掘削・廃材処分の範囲が狭いぶん工期が短く、費用も抑えられます。ただし、下地の路盤ごと傷んでいる場合は部分補修だけでは追いつかないことがあります。今回の現場は路盤の状態が比較的安定していたため、表層の打ち替えのみで対応しました。

札幌は気象庁の平年値(1991〜2020年)で1月の平均気温が-3.2℃、真冬日が年間43.6日を数えます(出典)。凍結と融解を繰り返す環境では、舗装の継ぎ目や端部から劣化が進みやすく、気づいたときには想定以上に広い範囲が傷んでいることも少なくありません。

今回の現場の状況と補修範囲の判断

玄関ポーチのコンクリート土間は健全でしたが、その周囲を囲むアスファルト部分が全体的に2〜3cm程度沈下していました。

沈下の原因として考えられたのは、経年による下地材の締まりと、冬季の凍上による繰り返しの変位です。表面にはひび割れと、雨水が溜まる凹みが複数箇所に見られました。オーナー様の「入居者の方が使いやすいように整えたい」というご要望を受け、ポーチを囲む通路部分を補修範囲と決めました。

範囲の外縁はチョークでマーキングし、既存の排水マスの位置を確認した上で補修後の水勾配の方向を事前に決めています。排水の出口を考えずに舗装すると、水が建物側に向かって流れる逆勾配になることがあるため、ここは慎重に見ます。類似の現場で後から排水動線を直す工事が発生したケースを経験しているので、段取りの段階で必ず確認するようにしています。

アスファルト補修の工程を写真で確認する

今回の補修は、のりの塗布、アスファルト敷均し、水冷却という3段階で完了しました。

STEP
補修範囲の清掃とのり塗布

既存舗装の表面をブラシで清掃し、浮いた砂利や泥を取り除きます。下地が汚れたままでは新しいアスファルトが密着しないため、この工程を省くと後で剥がれの原因になります。清掃後、既存舗装と新設アスファルトを接着させるためののりを刷毛で均一に塗布しました。のりが十分に乾いてから次の工程に進みます。

STEP
アスファルト混合物の敷均しと転圧

加熱したアスファルト混合物を補修範囲に投入し、トンボと角スコップで所定の高さに敷き均します。仕上げ面がポーチのコンクリートと段差なく収まるよう、高さを確認しながら進めました。今回は重機が入れない狭い通路だったため、手均しで対応しています。

STEP
散水冷却と仕上げ確認

敷均し完了後、表面に水を散布してアスファルトを冷却します。アスファルトは高温状態では変形しやすく、踏み荒らされると仕上がりが崩れます。散水で温度を下げて硬化を促すことで、短時間で歩行可能な状態になります。冷却後に表面の平滑さと水勾配の方向を確認し、問題がなければ完了です。

複数名の作業員によるアスファルト手均し作業の様子。狭い通路での施工
複数名の作業員によるのり塗布作業の様子。狭い通路での施工
アスファルト施工後
アスファルト施工後に水により冷却しているところ

狭い通路でのアスファルト補修で気をつけたこと

建物と隣地の間の通路幅が約1.2mほどしかなく、一輪車も取り回しが難しい環境でした。重機による転圧ができないため、手作業で密度を確保することになります。

こうした場合、アスファルトの投入量と均し方のバランスが仕上がりを左右します。厚みが薄すぎると冬の凍上に耐えられず、数年で再び沈下が始まります。今回は既存舗装との段差を測りながら、仕上がり厚が均一になるよう都度確認しました。

なお、手均しによる部分補修には限界もあります。路盤(砕石層)が大きく崩れていたり、広範囲にわたって沈下が進んでいる場合は、表層だけの補修では数年以内に再発することが多いです。現地を見た上で「今回の補修で何年持つか」を正直にお伝えするようにしています。

部分補修と全面打ち替え、どちらを選ぶか

補修範囲・路盤の状態・予算の3つを軸に判断します。傷みが局所的で路盤が安定していれば、部分補修で十分なケースがほとんどです。

項目部分補修全面打ち替え
対応範囲傷んだ箇所のみ敷地全体または区画全体
路盤処理原則なし(路盤が健全な場合)路盤の掘削・再整備を含む
工期の目安半日〜1日数日〜1週間程度
費用感比較的抑えられる部分補修より高くなる
向いているケース沈下・ひび割れが局所的広範囲の劣化・路盤崩壊

今回の南区の現場のように、ポーチ周りだけが沈んでいて駐車場や通路の大部分は問題ない、というケースは部分補修の適用範囲です。一方、同じ敷地内で複数箇所が同時に傷んでいる場合は、全面打ち替えを検討するほうが長い目で見て割安になることもあります。どちらが合うかは現地を確認してからでないと判断できないため、まず状況を見せていただくのが先決です。

アパート周囲の舗装に関連して、外壁まわりの犬走り整備や雑草対策を同時に検討されるオーナー様も多いです。外壁まわりの犬走り整備と防草対策の事例もあわせてご覧いただくと、敷地全体の整備イメージが掴みやすいかと思います。

札幌でアスファルト補修の依頼を検討しているオーナー様へ

工事の費用は補修面積・厚み・現場条件によって変わります。目安として現地確認後にお見積りをお出しする形をとっており、価格を事前に断定することはできません(税別)。

今回のように玄関ポーチ周りの限られた範囲であれば、半日程度で完了することも多いです。ただし、搬入路の幅・重機の有無・廃材の処分方法によって工程が変わるため、写真だけでなく現地を見てから工程を組みます。

札幌市内のアパート・マンションのオーナー様で、玄関前の舗装の沈下や割れが気になっている場合は、北嶺建設までご連絡ください。現地確認は無料で対応しています。

よくある質問

アスファルトの部分補修はどのくらいの面積から依頼できますか?

1〜2㎡程度の小さな範囲から対応しています。ただし、現場の搬入条件や材料の手配によって最低費用が発生することがあります。まず現地を確認した上でお見積りをお出しします。

補修後はすぐに車や人が通れますか?

散水冷却後、表面が十分に硬化すれば歩行は可能です。車両の通行については、仕上がりの厚みや気温条件によって異なりますが、当日中に通れる場合がほとんどです。現場状況に応じてご案内します。

冬の前に補修したほうがいいですか?

凍結・融解の繰り返しは舗装の劣化を加速させます。ひび割れや沈下が見られる場合は、冬を迎える前に補修しておくほうが被害の拡大を防ぎやすいです。積雪期は施工できないため、秋口までに相談いただくのが理想です。

重機が入れない狭い場所でもアスファルト補修はできますか?

今回の南区の現場のように、幅1m強の通路でも手均しで対応できます。ただし転圧機械が使えない分、仕上がりの密度に限界があることも正直にお伝えしています。現地条件を見てから工法を判断します。

部分補修と全面打ち替えはどう判断すればいいですか?

路盤(砕石層)が健全で傷みが局所的であれば部分補修で対応できます。広範囲に沈下が進んでいたり、路盤ごと崩れている場合は全面打ち替えが必要なこともあります。現地確認なしに判断することはできません。

この記事を書いた人

村松 拓海(有限会社北嶺建設 工事部長)
札幌市清田区を拠点に、新築・リフォーム・解体・排水管洗浄・除排雪まで現場を統括。保有資格:石綿作業主任者、建築物石綿含有建材調査者 ほか。



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