「流れが少し遅い気がするけど、まだ詰まってはいない」——そんな状態で相談いただくことが増えています。グリストラップ 二次側洗浄は、完全に詰まってから動くより、詰まりの手前で対処するほうがコストも営業への影響も抑えられます。この記事では、札幌市内で複数店舗を運営する法人様からご依頼いただいた3店舗分の施工を、作業の判断根拠とあわせて記録しています。
この記事でわかること
- グリストラップの一次側・二次側とは何か
- 今回「二次側だけ」を清掃した理由
- 高圧洗浄の実際の流れと使用機材
- 複数店舗の法人様向けに対応できること
グリストラップの一次側・二次側とは
グリストラップとは、厨房から出る油脂・残渣(ざんさ)を排水管に流れ込む前にいったん受け止める設備です。大きく「一次側」と「二次側」に分かれます。
一次側は、シンクや床排水などからグリストラップ本体までの配管を指します。ここには比較的新鮮な油脂や食材の残りが流れ込みます。二次側は、グリストラップ本体から公共の排水管へ向かう出口側の配管です。本体でいったん油脂を受け止めたあとの水が通る経路で、長期間清掃をしないと管内に油脂が固着・堆積していきます。
一次側は定期的な清掃で対応できる場合が多いですが、二次側は目が届きにくく、気づいたときには管内がかなり狭まっているケースがあります。今回の3店舗は、いずれも一次側の流れは正常でしたが、二次側の管内に油脂の堆積が確認される状況でした。
今回あえて「二次側だけ」を清掃した理由
状態を確認した上で、一次側には手を入れず二次側の高圧洗浄に絞りました。その判断の根拠は3点あります。
| 判断項目 | 確認内容 | 今回の判断 |
|---|---|---|
| 一次側の状態 | シンク・床排水ともに排水は正常 | 清掃不要と判断 |
| 二次側の状態 | 油脂・残渣の堆積が確認された | 高圧洗浄を実施 |
| 営業への影響 | 全体清掃だと長時間の作業が必要 | 必要範囲に絞り短時間で対応 |
| 費用負担 | 不要箇所の清掃はコスト増につながる | 二次側のみに絞りコスト抑制 |
「とにかく全部やっておきましょう」という提案が一見親切に聞こえることもありますが、現場を見て「ここは今やらなくていい」と判断するのも仕事のうちだと思っています。不要な作業を省くことで、営業時間への影響を最小限にでき、ご予算も無駄にかかりません。ただし一次側の状態は今後も定期的に確認しておくほうがよく、今回の判断はあくまで「この時点の状態」に基づくものです。

グリストラップ 二次側洗浄の施工の流れ
3店舗それぞれで、現地確認→高圧洗浄→排水確認の順で作業を進めました。
グリストラップの蓋を開け、一次側・二次側それぞれの状態を確認します。今回は一次側の排水が正常に流れていたため、二次側への高圧洗浄ノズルの投入箇所を特定し、作業範囲を決めました。店舗ごとにグリストラップの設置状況や槽の大きさが異なるため、この確認作業を省略することはありません。
高圧洗浄機のノズルを二次側の排水口から管内へ送り込み、管壁に固着した油脂・残渣を高圧水で切り崩します。写真1のように、引き出したホースには油脂が絡みついており、堆積の状況が視覚的にも確認できました。
今回の店舗では、グリストラップ二次側に複数の点検マスが設けられていました。一箇所だけからノズルを入れるのではなく、マスを使い分けながら管全体に高圧水が届くよう作業を進めました。写真3・4のように、マス内に汚水と泡が滞留している状態から、排水の流れが戻るまで繰り返し洗浄を行います。
洗浄後、実際に水を流して排水の速さと流れを確認します。写真6のように、マス内から水が勢いよく流れ出ていれば、管内の閉塞が解消されていると判断できます。3店舗すべてで排水の流れを確認し、作業を完了しました。


使用機材と現場での判断
今回使用したのは高圧洗浄機と、用途に合わせたノズル・洗管ホース一式です。清掃・汲み取り用具も現場に持ち込み、槽内の残渣処理にも対応しました。
写真2は、二次側の排水口にノズルを当てている場面です。管の口径は店舗によって異なりますが、今回の現場では管内に相当量の油脂が蓄積しており、1回の洗浄で通過するのではなく、進退を繰り返しながら管壁の固着物を削ぎ落とす必要がありました。設備屋さんに言わせると「二次側は見えにくい分だけ、後回しにされやすい」とのことで、私もその認識は共感します。
洗管ホースの先端ノズルは、前方向だけでなく後方にも水を噴射する構造になっており、ノズルが前進しながら管内を押し広げていきます。管の曲がりが急な箇所や長距離の延伸が必要な場合は、この方法でも改善しないケースがあります。そのような状況では、管内カメラによる詳細な調査が必要になることをあらかじめお伝えします。

複数店舗をお持ちの法人様へ
今回のように複数店舗をまとめてご依頼いただく場合、移動効率を考慮したスケジュールで対応が可能です。
法人様からよくあるご要望として「全店舗を同じ日にやってほしい」というものがあります。店舗数・作業内容・各店の設備状況によって1日で対応できる件数は変わりますが、事前に情報をいただければスケジュールの調整は可能です。また、定期メンテナンス契約を希望される場合も個別にご相談ください。
排水の詰まりは突然起きるように見えて、実際には管内への堆積が長期間かけて進んだ結果です。詰まってから緊急対応すると、営業を止めざるを得ない状況になりかねません。定期的な二次側の洗浄で、そのリスクをあらかじめ下げておくほうが、長い目で見ると費用対効果が高いと感じています。排水マスの状態が気になる場合は、排水マス交換工事の事例もあわせてご覧ください。
複数店舗のグリストラップ清掃をお願いしました。全部やると費用も時間もかかると思っていましたが、本当に必要なところだけを提案してもらえて、営業を止めずに済みました。コストも抑えられて助かりました。また定期的にお願いします。
札幌市内で複数店舗を運営するオーナー様
工事部長の村松です。今回のご依頼で改めて感じたのは、「必要な箇所だけを適切に」という提案が、店舗オーナー様にとって一番ありがたいということです。札幌市内の店舗・飲食施設のグリストラップ洗浄について、まずは現地確認からご相談ください。
よくある質問
グリストラップの一次側と二次側、どちらを清掃すればよいですか?
状態によって異なります。一次側(シンクからグリストラップ本体まで)が正常に流れていれば、二次側(本体から公共排水管まで)の洗浄に絞ることでコストと作業時間を抑えられる場合があります。現地確認で判断します。
営業中でもグリストラップの清掃はできますか?
必要箇所に絞った作業であれば、比較的短時間で対応できるケースがあります。ただし作業内容・設備状況によって所要時間は変わります。営業時間外や閉店後の対応も相談可能ですので、ご希望をお伝えください。
複数店舗をまとめて依頼することはできますか?
対応しています。店舗数・各店の設備状況・作業内容を事前にお聞きした上で、効率的なスケジュールをご提案します。札幌市内であればまとめて対応できるケースが多いです。まずはご相談ください。
グリストラップの洗浄はどのくらいの頻度で行うべきですか?
店舗の規模・調理量・使用油脂の種類によって変わります。一般的な飲食店では3〜6か月に1回程度が目安とされていますが、排水の流れが遅くなる前に定期点検を行う方が、緊急対応コストを抑えられます。
高圧洗浄で解消できない詰まりもありますか?
あります。管の変形・破損・極端な長距離や急角度の曲がりがある場合は、高圧洗浄だけでは改善しないことがあります。その際は管内カメラによる調査で状況を確認してから次の対処を検討します。
村松 拓海(有限会社北嶺建設 工事部長)
札幌市清田区を拠点に、新築・リフォーム・解体・排水管洗浄・除排雪まで現場を統括。保有資格:石綿作業主任者、建築物石綿含有建材調査者 ほか。
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