工事部長の村松です。札幌市手稲区の飲食店様から「排水の流れが悪くなり、このままでは営業に支障が出て困っている」とご連絡をいただきました。グリストラップ 詰まりと外部排水管の閉塞が同時に進んでいた状態で、放置すれば逆流・悪臭・最悪は床への溢水というリスクが目前に迫っていました。今回は詰まり抜きと管内洗浄、グリストラップの簡易清掃をあわせて行い、排水ラインをまとめて回復させた事例をご紹介します。
この記事でわかること
- グリストラップの詰まりがどのように進むか
- 今回の施工の流れと使用機材
- 飲食店が詰まりを繰り返さないためのポイント
現場の状況:グリストラップと外部管が同時に詰まっていた
グリストラップとは、飲食店の厨房排水に含まれる油脂・食材カスを下水に流す前に分離・捕集するための設備です。定期的な清掃を前提とした構造になっています。
今回、蓋を開けて最初に見えたのは、排水口をほぼ塞いだ状態の油脂と汚泥の固まりでした。管の入口が泥状の塊で9割以上ふさがれており、わずかな隙間しか残っていません。これだけ詰まっていれば、水が流れるのに時間がかかるのも当然の状態です。
写真1はグリストラップ本体の槽内の様子です。水面が濁りきっており、槽の縁や壁面には長期間蓄積した油脂と汚れが固着しています。グリストラップ内の閉塞が進むと、槽の排水側の管まで詰まりが波及します。今回はまさにそのパターンで、槽の出口から外部排水管にかけて一体的に流れが止まっていました。

施工の流れ:詰まり抜き → 管内洗浄 → グリストラップ簡易清掃
外部排水管の詰まりを先に解消してから、グリストラップ槽内の清掃に移るのが基本の順番です。逆にやると、槽を清掃しても出口が詰まったままで流れが確認できません。
まずトーラー(ワイヤー式の詰まり抜き機)を使って、外部排水管に詰まった固形物・油脂の塊を物理的に崩します。ある程度崩したあと、高圧洗浄機で管内を上流から下流へ洗い流し、残った汚れと細かい残渣を一気に除去しました。管の長さや曲がり具合によって作業時間は変わりますが、今回は外部管の流れがしっかり回復するまで確認しながら進めました。
外部管の流れを確認してから、グリストラップ槽内に溜まった油脂と汚泥を汲み取り・清掃用具で除去します。写真2のように、槽の底には砂・泥・食材カスが厚く堆積していました。スコップで掻き出し、汲み取り用具で汚水ごと回収しています。バスケット(網かご)も取り外して清掃し、目詰まりを解消しました。
槽内の汚泥を除去したあと、仕切り板・バスケット・排水口まわりを順に洗い、各部が正常に機能しているかを確認します。写真3は清掃後の状態で、バスケットが正位置にセットされ、排水の流れが確保された状態です。最後に実際に水を流して排水スピードが回復していることを確認し、作業完了としました。
グリストラップの出口から外部排水管にかけて、もう一度高圧洗浄で流れを確認します。流れの勢いと排水音を確認して、問題なく完了と判断しました。


使用機材と選定の理由
今回の詰まりには固形物の閉塞と油脂の付着という2種類の要因が重なっていたため、ワイヤーと高圧洗浄を組み合わせて対応しました。
| 機材・道具 | 使用目的・理由 |
|---|---|
| 高圧洗浄機 | 管内壁に固着した油脂・汚泥を水圧で剥離・押し流す。管の奥まで均一に洗浄できる |
| ワイヤー(トーラー) | 固形物の塊や根詰まり系の閉塞を物理的に崩す。水圧だけでは動かない塊に有効 |
| 汲み取り・清掃用具一式 | グリストラップ槽内の汚泥・汚水を回収する。槽の底まで確実に除去するために必要 |
高圧洗浄だけでは固形の詰まりを崩しきれない場合があり、ワイヤーだけでは管壁の油脂膜を落とすことができません。現場では両方を状況に応じて使い分けるか、組み合わせて使うことになります。今回は最初にワイヤーで閉塞を崩し、その後に高圧洗浄で仕上げるという順で作業しました。

グリストラップ 詰まりが飲食店で繰り返される構造的な理由
グリストラップの詰まりは「一度清掃すれば終わり」ではなく、使い続ける限り定期的な管理が必要な設備です。
飲食店の厨房からは、調理・洗い物のたびに油脂・食材カス・洗剤成分が排水に混じります。グリストラップはこれを槽内で分離・捕集する仕組みですが、捕集した汚れは槽の中に溜まり続けます。バスケットが満杯になれば汚れが下の槽に落ち、底に泥として堆積します。油脂は水面に膜を張り、時間が経つと固化して管の壁に付着します。この積み重なりが、最終的に流れを止める閉塞になります。
札幌の冬場は厨房と外気の温度差が大きく、外部排水管の中で油脂が冷えて固まりやすい条件が重なります。気象庁の平年値では1月の平均気温が-3.2℃で(出典)、屋外を通る排水管では管内温度が十分下がります。夏場に液体のまま流れていた油脂が、冬になると固まって詰まりを起こすというケースも実際に経験しています。
なお、今回のように外部排水管とグリストラップが同時に詰まっていた場合は、どちらか一方だけを清掃しても流れは回復しません。排水ラインの全体像を把握して、上流から下流まで順番に対処することが肝心です。排水マスや下流の管にも問題が及んでいるケースでは、別途管内調査が必要になることもあります排水マス交換や管内調査の事例はこちら。

詰まりを繰り返さないための予防と管理の目安
グリストラップの清掃頻度は、厨房の使用量や料理の種類によって変わりますが、当社で対応した飲食店の事例では、放置期間が長いほど作業時間と費用がかさむ傾向があります。
- バスケット(網かご)の清掃:毎日〜週数回。食材カスが溜まったまま放置すると下の槽に落ちて堆積します
- 水面の油脂除去:週1〜2回。油の膜が厚くなる前に取り除くと固化しにくくなります
- 槽底の汚泥・外部管の洗浄:1〜3か月に1回を目安に業者清掃。使用量が多い店舗は月1回のケースもあります
ただし、この頻度はあくまで目安です。実際には業種・席数・使用時間によって差があり、定期点検の際に状態を見ながら頻度を調整するのが現実的です。また、外部排水管の勾配が浅い場合や管が古い場合は、清掃の頻度を上げてもすぐ詰まりが再発することがあります。その場合は管の勾配調整や管の更新も選択肢になります。
お客様の声と今後の対応について
今回の施工後、担当者の方から率直なご感想をいただきました。
排水の流れが悪くなり、営業に支障が出ていたので困っていました。すぐに対応していただき、詰まりもグリストラップもきれいにしてもらえて助かりました。飲食店は水回りが命なので、また定期的にお願いしたいです。
手稲区の飲食店様
飲食店にとって排水が止まることは、即日の営業停止リスクに直結します。今回は「流れが悪くなってきた」という段階でご連絡をいただいたため、緊急度の高い溢水には至らずに済みました。詰まりは突然起きているように見えて、実際には長い時間をかけて積み重なった結果です。早めの相談が、結果的に費用と手間の両方を抑えることにつながります。
価格については、詰まりの程度・排水管の長さ・グリストラップの容量によって変動します(税別・現地確認後にお見積り)。札幌市内の飲食店・食品工場・給食施設など、業種を問わずご相談を受け付けています。定期清掃の契約についてもお気軽にお問い合わせください。
よくある質問
グリストラップの清掃はどのくらいの頻度で依頼すればいいですか?
使用量や料理の種類によって変わりますが、当社で対応した飲食店では3〜9か月に1回の業者清掃を目安にしているところが多い印象です。使用量が多い店舗では月1回のケースもあります。実際の状態を見ながら頻度を調整するのが現実的です。
グリストラップの詰まり抜きはどのくらいの費用がかかりますか?
詰まりの程度・外部排水管の長さ・グリストラップの容量によって変わるため、一律の金額はお伝えしにくい状況です。まずは現地を確認したうえでお見積りします。税別表記でお出ししますのでお気軽にご相談ください。
グリストラップが詰まると具体的にどんな被害が出ますか?
排水が流れなくなり、調理場のシンクや床排水が逆流するリスクがあります。悪臭の発生や、最悪の場合は床への溢水で営業中断につながることもあります。「流れが少し遅い」段階で対処すると被害を最小限に抑えられます。
高圧洗浄だけでグリストラップの詰まりは解消できますか?
固形物の塊や長期間固化した油脂が詰まっている場合は、高圧洗浄だけでは崩しきれないことがあります。その場合はワイヤー(トーラー)で先に塊を崩してから高圧洗浄する方法を組み合わせます。現場の状態を見て判断しています。
札幌の冬はグリストラップの詰まりが起きやすいと聞きましたが本当ですか?
気象庁の平年値では札幌の1月平均気温は-3.2℃で、外部を通る排水管内で油脂が冷えて固化しやすくなります。夏場は液状で流れていた油脂が冬場に固まって詰まりを起こすケースは実際に多く経験しています。冬前の清掃が予防として有効です。
村松 拓海(有限会社北嶺建設 工事部長)
札幌市清田区を拠点に、新築・リフォーム・解体・排水管洗浄・除排雪まで現場を統括。保有資格:石綿作業主任者、建築物石綿含有建材調査者 ほか。
📩 まずはお気軽にお問い合わせください

📞 電話:011-889-2833
📧 メール:info@re-hokurei.com
お問い合わせはこちらから
📷LINEやメールからの写真送信OK!


