新しいキッチンを選ぶとき、皆さんは何を見ますか。
扉の色、ワークトップの素材、収納の多さ、水栓のデザイン、食器洗い乾燥機、レンジフード。
最近では、SNSや住宅会社の施工事例で、おしゃれなキッチンを目にする機会も増えました。
きれいに整えられたキッチンを見ると、「こんなキッチンにしたい」と思うのは自然なことです。
でも、実際に毎日キッチンを使っていると、写真にはほとんど写らないことの方が気になってきます。
生ごみ。
排水口。
油汚れ。
濡れたふきん。
ゴミ箱。
使い終わった鍋やフライパン。
キッチンは、どれだけおしゃれにつくっても、毎日必ず汚れる場所です。
今回は、そんな当たり前のところから、キッチンについて考えてみたいと思います。
完成した瞬間のキッチンは、どれもきれいです
新築でもリフォームでも、完成したばかりのキッチンはきれいです。
物がほとんど置かれておらず、シンクもピカピカ。
コンロにも油汚れがなく、排水口もレンジフードも新品です。
写真にすると、本当にきれいです。
でも、そこから生活が始まります。
夕食をつくれば、生ごみが出ます。
魚を焼けばにおいが出ます。
揚げ物をすれば、細かな油が飛びます。
排水口には小さな食材のかすがたまります。
キッチンは、生活を始めた瞬間から汚れていきます。
これは、どんなに高価なキッチンでも同じです。
毎日、排水口を掃除できますか
以前、SNSでこんな投稿を見かけました。
毎日、一日の最後の仕事として排水口を掃除しているという内容でした。
読んでいて、すごいなと思うと同時に、これは大変だなとも思いました。
毎日続ける。
言葉にすると簡単ですが、実際にはなかなかできません。
夕食をつくって、食器を洗って、鍋を片付けて、キッチンを拭いて、その最後に排水口まで掃除する。
疲れている日は、「今日はいいかな」と思いたくなります。
一日くらいなら。
明日やればいい。
そうして少しずつ後回しになってしまう。
これは決して珍しいことではないと思います。
毎日の排水口掃除を習慣にできている方は、きっとキッチン全体もきれいに保たれているのでしょう。
でも、ここで少し考えたいことがあります。
キッチンは、掃除を頑張れる人だけがきれいに使えるものでいいのでしょうか。
「掃除しやすい」は、かなり重要な性能です
キッチンを選ぶとき、収納の多さやデザイン、最新機能は比較されやすいと思います。
一方で、毎日の掃除がしやすいかという点は、意外と後回しになりがちです。
でも、長く使えば使うほど、こちらの方が重要になります。
たとえば、次のようなところです。
- 排水口に手を入れやすいか
- ゴミ受けを簡単に外せるか
- 細かな溝が少ないか
- コンロまわりを拭きやすいか
- 部品を簡単に外して洗えるか
- レンジフードのフィルターを掃除しやすいか
- シンクとワークトップの継ぎ目に汚れがたまりにくいか
こうしたことは、完成写真ではほとんど分かりません。
ショールームへ行ったら、排水口のゴミ受けやコンロの五徳を、実際に自分の手で外してみてください。
見ているだけでは分からない「面倒くささ」が、触ってみるとすぐに分かります。
生ごみは、必ず出ます
おしゃれなキッチンの写真では、ゴミ箱が写っていないことも珍しくありません。
でも実際の生活では、ゴミ箱はなくせません。
野菜の皮、肉や魚の包装、食品トレー、ペットボトル、空き缶。
キッチンでは毎日、さまざまなごみが出ます。
特に生ごみは、置き場所や捨て方によって、においや使い勝手が大きく変わります。
ところが、キッチンを選ぶときには、ゴミ箱をどこに置くかを最後まで決めていないこともあります。
収納をたくさん付けた結果、ゴミ箱を置く場所がない。
これでは、せっかくきれいなキッチンにしても使いにくくなります。
おすすめは、今使っているゴミ箱の寸法を測り、置き場所を図面に書き込んでから収納を決めることです。
キッチンを考えるなら、料理をするところだけではなく、料理をした後に何が残るのかまで考えておく必要があります。
コンロは必ず汚れます
ガスコンロでもIHでも、料理をすれば汚れます。
油がはねる。
吹きこぼれる。
調味料が飛ぶ。
鍋底の焦げや汚れがコンロに移る。
きれいな状態を保つためには、掃除が必要です。
ここでも大切なのは、
「掃除できるか」ではなく「掃除したくなるくらい簡単か」
ということです。
五徳を外すのが面倒だったり、部品や細かな隙間が多かったりすると、どうしても後回しになりやすくなります。
一方で、さっと拭けて、部品を簡単に外せて、汚れがたまりにくいつくりなら、掃除の負担はずっと軽くなります。
毎日のことだからこそ、この差は大きいです。
レンジフードは「掃除する前提」で考える
レンジフードも同じです。
料理をすれば、油を含んだ空気を吸い込みます。
つまり、使えば必ず汚れます。
最近はお手入れを楽にする機能が付いたレンジフードも増えています。
それでも、掃除がまったく要らなくなるわけではありません。
フィルター、ファン、整流板、周辺の壁。
いずれ掃除は必要になります。
だからこそ、どんな機能が付いているかだけではなく、自分で手入れできるかを見ることも大切です。
掃除方法が複雑すぎる設備は、最初は便利でも、数年後には負担に感じることがあります。
おしゃれさと使いやすさは、対立するものではありません
最近の住宅では、LDKの中心にキッチンがある間取りも増えました。
対面キッチン、アイランドキッチン、ペニンシュラキッチン。
キッチンがリビングから見える家も多くなっています。
台所が家の奥に隠れていた時代とは少し違い、「見せるキッチン」という意識が強くなったのかもしれません。
インテリアの一部として考えること自体は、悪いことではありません。
毎日目に入る場所ですから、好きな色や好きな素材を選ぶ意味があります。
問題なのは、見た目だけで選んでしまうことです。
見た目を優先しすぎて、毎日の作業がしにくくなっていないか。
そこは一度考えてみてもよいと思います。
おしゃれで、掃除もしやすい。
収納も使いやすく、ゴミ箱の場所も決まっている。
そんなキッチンなら理想的です。
頑張らなくても続けられるキッチンを
どんなキッチンでも、使えば汚れます。
きれいなキッチンは、買った瞬間に完成するものではありません。
使う人が、毎日の暮らしの中で維持していくものです。
ただ、誰でも毎日同じように掃除できるわけではありません。
仕事が忙しい日。
体調が悪い日。
帰宅が遅くなった日。
家事をしたくない日。
そんな日もあります。
だから、
「頑張ればきれいに保てる」より、「頑張らなくても掃除しやすい」
という視点で選ぶことが大切です。
手入れが簡単なら、掃除は自然と習慣になります。
比較的シンプルなキッチンでも、手入れがしやすければ、きれいに使い続けることができます。
最新機能がたくさん付いていることより、そんな地味な部分の方が、10年後にはありがたく感じるかもしれません。
キッチンの目的は、やはり料理をすること
キッチンはインテリアでもあります。
家族と会話をする場所でもあります。
家の中で目立つ場所でもあります。
でも、もともとの目的は、食事をつくることです。
そして、料理をすれば必ず汚れ、ごみが出ます。
だから本当に大切なのは、新品のときにどれだけきれいに見えるかではありません。
毎日の暮らしの中で、どれだけ無理なく使い続けられるかなのではないでしょうか。
キッチンを選ぶときは、扉の色や収納だけでなく、排水口、生ごみ、コンロ、レンジフード、ゴミ箱といった少し地味なところにも目を向けてみてください。
完成写真には写らないところに、本当の使いやすさが隠れているかもしれません。
札幌でキッチンリフォームをお考えの方へ
北嶺建設では、キッチンを選ぶ際、見た目や設備のグレードだけではなく、実際の使い方も大切だと考えています。
どのくらい料理をするのか。
誰が使うのか。
掃除はどの程度できそうか。
ゴミ箱をどこに置くのか。
今のキッチンで何が不便なのか。
こうしたことを整理すると、「本当に必要な設備」が見えてきます。
札幌市内・近郊でキッチン交換や住宅リフォームをご検討の方は、北嶺建設までお気軽にご相談ください。
設備を選ぶ前に、「今のキッチンの何に困っているのか」から一緒に考えてみましょう。
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