工事部長の村松です。トイレの水を流すとゴボゴボと音がする、なかなか流れが引かないというご相談で、札幌市西区の現場に伺いました。管内カメラで排水管の内部を確認すると、配管の継ぎ目がずれて土が入り込み、断面が狭くなっている箇所が見つかりました。高圧洗浄だけでは改善が見込めない状態だったため、掘削して排水管 交換を行うことにしました。築年数が経った戸建てでは、配管の劣化や地盤の動きで同じような症状が出ることがあります。この記事では、調査から埋め戻しまでの流れと、掘削での交換が必要になる判断基準を、現場の写真とともにお伝えします。
現場の状況とご依頼の背景
トイレの排水音が大きくなり、水位が下がるまでの時間が長くなっていたというご相談から調査を始めました。
ご依頼をいただいたのは、札幌市西区にある戸建てのお客様でした。まずは目視で配管の外観と敷地内のマンホールの位置を確認しました。外壁沿いの砂利敷きの下に排水管が通っており、マンホールから管内カメラを挿入して内部の様子を探ります。

カメラを進めていくと、配管の継ぎ目部分に段差ができていて、そこに土や汚れが溜まりやすくなっている箇所が見つかりました。継ぎ目のずれは、経年による地盤のわずかな動きや、施工当時の接続精度によって生じることがあります。高圧洗浄で汚れを流すだけでは、ずれた継ぎ目そのものは直りません。

今回は排水の勾配も含めて配管ルートを見直す必要があると判断し、掘削しての交換をご提案しました。掘削工事は積雪期を避けて計画することが多く、札幌市内では冬場、地表からおよそ60cmまで土が凍る目安があります(出典)。着工のタイミングによって工程の読みやすさも変わってきます。
排水管 交換の作業の流れ
養生から掘削、配管のやり直し、流れの確認、埋め戻しまでを、当日中に順を追って進めました。

掘削で出た土や資材で外壁や庭の植栽を傷めないよう、事前にブルーシートで周囲を保護しました。
マンホール位置から配管ルートに沿って掘削します。札幌の土は粘土質を含むことが多く、掘るとすぐに重くなるため、深さと幅を必要最小限に留めるよう意識しました。
継ぎ目がずれていた箇所を含め、既存の配管を取り外して新しい配管に交換しました。勾配が緩くならないよう、傾きを確認しながら接続しています。
新しい配管をつないだ後、実際に水を流して排水の状態を確認します。逆流や水溜まりがないか、目視とカメラの両方でチェックしました。
配管の位置を記録した上で、掘削した土を戻します。将来的な点検のしやすさを考えて、マンホールの高さも調整しました。
作業で出た土や資材を回収し、敷地を元の状態に近づけて完了としました。




掘削から埋め戻しまでの作業は、配管の状態や敷地の広さによって所要時間が変わります。今回は敷地の奥まった場所での作業でしたが、周囲の植栽を避けながら比較的スムーズに進められました。
使用した配管と機材の選び方
交換には塩化ビニル製の排水管を使い、既存の配管サイズに合わせて継手を選定しました。
トイレなどの排水管には、耐久性と施工性のバランスから塩化ビニル管が使われることが一般的です。継手部分は既存の配管の内径に合わせて選び、段差ができないよう慎重に接続しています。

新しい配管の内部は継手部分がなめらかで、汚れが引っかかりにくい形状になっています。掘削作業では小型のスコップと重機を使い分けました。敷地が狭い場所では手作業での掘削が中心になり、時間はかかりますが周囲の外壁を傷めるリスクを抑えられます。管内カメラは、掘削前の原因調査だけでなく、埋め戻し前の最終確認にも使い、接続部にずれや隙間がないかを目視で確認しました。
掘削交換か高圧洗浄か、判断の分かれ目
高圧洗浄で流れが戻る場合と、掘削しての交換が必要な場合の見極めが、最初の調査で最も重要でした。
排水の詰まりや流れの悪さは、汚れの蓄積が原因であれば高圧洗浄で改善するケースが多い印象です。今回のように配管そのものの継ぎ目がずれている場合は、洗浄だけでは解決しません。段差が浅く、汚れの付着だけが原因と分かれば洗浄で対応し、継ぎ目のずれや配管の破損が見つかった場合は掘削での交換を提案しています。
| 症状 | 主な原因 | 対応方法 |
|---|---|---|
| 流れの悪化・軽い詰まり | 油脂や異物の蓄積 | 高圧洗浄 |
| 継ぎ目のずれ・段差 | 経年劣化・地盤の動き | 掘削しての配管交換 |
| 配管の破損・ひび割れ | 老朽化・外部からの圧力 | 部分交換または全交換 |
ここで洗浄だけで済ませてしまうと、一時的に流れが戻ってもすぐに同じ症状が再発することがあります。掘削工事は費用も時間もかかりますが、配管の状態を直接見て手を入れられる点で、根本的な解決につながりやすいと感じています。ただし、掘削の範囲や配管の埋設深さによっては、この方法でも改善が難しいケースもあります。地盤の状態や配管の劣化が広範囲に及ぶ場合は、調査結果を踏まえて範囲を広げるご相談をすることもあります。
工事を終えて
埋め戻しが終わった後、改めて水を流して逆流や水溜まりがないかを確認してから引き渡しました。
トイレの排水は生活に直結する部分のため、早めに手を入れられたことで大きな被害には至らずに済んだ現場だったと感じています。
トイレの排水でしたので、早急に対応していただいてありがとうございました。
お客様
排水の流れが悪いと感じたら、汚れの付着なのか配管そのものの問題なのか、早い段階で調べておくと選択肢が広がります。札幌市西区をはじめ、清田区周辺でも同様のご相談をいただくことがあります。気になる症状があれば、現地確認からご相談ください。
よくある質問
トイレの排水管が詰まったら、必ず掘削工事が必要になりますか?
高圧洗浄や管内カメラ調査で改善するケースもあります。配管自体の継ぎ目のずれや破損が原因の場合は、掘削しての排水管 交換が必要になることが多い印象です。
排水管交換の工事はどのくらいの期間がかかりますか?
掘削範囲や配管の劣化状況によって幅がありますが、養生から埋め戻しまで当日中に完了するケースもあります。現地確認後にお見積りいたします。
費用はどのくらいかかりますか?
掘削の深さや配管の長さによって変動しますが、目安として20万円から30万円程度(税別)の範囲になることが多い印象です。現地調査後に正式な見積りをお出ししています。
工事中、トイレは使えますか?
配管を切り離している間は使用を制限させていただくことがあります。作業内容によって対応は変わるため、事前にご説明のうえ進めています。
冬場でも排水管の掘削工事はできますか?
地表が凍結している時期は掘削が難しくなることがあります。札幌市内では地表からおよそ60cmまで土が凍る目安があり、時期によって工事のしやすさが変わります。
村松 拓海
札幌市清田区の総合建設業・有限会社北嶺建設 工事部長。
関東でクレーンオペレーター8年を経て北海道へ。
移動式クレーン運転士、石綿含有建材調査者、車両系建設機械ほか保有。
排水管洗浄からリフォーム、除排雪まで、札幌の住まいの困りごとに現場目線で対応しています。
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