工事部長の村松です。札幌市豊平区にある築22年のアパートで、電気蓄熱暖房器が故障し、冬を迎える前に蓄熱暖房器 交換のご依頼をいただきました。札幌は1月の平均気温が平年で-3.2℃まで下がるため(出典)、暖房が使えない期間が長引くと入居者様の生活への影響が大きくなります。今回は入居者様の在宅日程に合わせ、半日で作業を終える段取りを組みました。蓄熱暖房器の仕組みと交換の流れ、レンガや配線で気をつけている点をまとめています。
築22年のアパートで蓄熱暖房器が故障、交換をご依頼いただきました
今回は札幌市豊平区の築22年のアパートで、電気蓄熱暖房器の蓄熱ができなくなったことが交換のきっかけです。
電気蓄熱暖房器とは、夜間の割安な電力でレンガに熱を蓄え、日中に放熱して部屋を暖める暖房機器です。
レンガや内部の発熱体は経年で劣化し、20年を超えると発熱体の断線や制御部の不具合で蓄熱ができなくなることがあります。今回のアパートも、同じ時期に導入された機器が更新の時期を迎えていました。入居者様からの連絡を受けて現地を確認したところ、内部の発熱体に不具合が見つかり、修理よりも本体交換で対応することになりました。豊平区内は賃貸アパートが多いエリアで、この年代の蓄熱暖房器を使い続けている物件は今も珍しくありません。
電気蓄熱暖房器の交換、新築住宅の暖房と何が違うか
最近の新築住宅では電気蓄熱暖房器を新たに設置する例は減っていますが、既存の機器であれば同じ仕組みの製品に交換できます。
最近の新築住宅ではエアコンやガス温水式の暖房が主流になり、電気蓄熱暖房器を新たに採用する例は減っています。ただ、すでに設置されている蓄熱暖房器については、レンガと発熱体を含む本体を交換できる製品がまだ流通しています。今回のアパートも、既存の機種と同じ系統の後継機を選び、配線や設置スペースをそのまま使う形で交換しました。当社で対応した範囲では、築15〜20年程度で蓄熱ができにくくなるというご相談をいただくことが多い印象です。豊平区や清田区など、築20年前後のアパートが集まるエリアでは、同様の症状のご相談を受けることが増えています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 熱源 | 夜間電力(深夜電力)を利用 |
| 蓄熱体 | 耐火性の高い蓄熱レンガを内部に積み込む |
| 放熱方式 | 自然放熱、または送風による強制放熱 |
| 交換のご相談が増える時期 | 当社対応範囲では築15〜20年前後が多い印象 |
| 交換の可否 | レンガ・発熱体とも交換対応できる製品が現在も流通 |
蓄熱暖房器 交換の作業の流れ
今回の蓄熱暖房器 交換は、入居者様の在宅日程に合わせ、既存機の撤去から新しい機器の設置まで半日で終えました。
入居者様のお立ち会いのもと、まず既存機の発熱体と制御部を点検し、蓄熱できなくなっている原因を確認しました。修理での復旧が難しいことをお伝えし、本体交換で進めることになりました。
新しい蓄熱暖房器の筐体を設置し、内部に蓄熱レンガを一段ずつ積んでいきます。レンガは1個あたりの重量があるため、積み方がずれると発熱体との間隔が狂い、放熱の効率に影響します。

本体の設置後、電気屋さんに配線の接続をお願いしました。蓄熱暖房器は深夜電力用の専用回路につながっているため、既存の配線を活かせるか、端子の状態も含めて確認してもらいながら進めています。

レンガの積み込みが終わったら、断熱パネルと外装パネルを戻し、通電して蓄熱と放熱の動作を確認します。異常な発熱や異音がないかをその場で確かめてから作業を終えました。

試運転を確認したあと、古い蓄熱暖房器の筐体とレンガをまとめて車に積み込み、現場から搬出しました。レンガは重量があるため、車内での積み方にも気を使う作業です。

作業自体は半日で終わりましたが、レンガの積み方や配線の接続を丁寧に確認しないと、後日の放熱不良や再故障につながります。次に、交換の際に特に気をつけている点をお伝えします。
蓄熱レンガと電気配線、交換で気をつけていること
蓄熱暖房器の交換で気をつけているのは、レンガの重量と配置、そして電気屋さんとの配線接続の連携です。
蓄熱レンガは1個で数キロの重さがあり、内部に何十個も積み込みます。積み方が均一でないと、発熱体との距離がばらつき、部屋によって暖まり方が変わることがあります。今回も1段ごとに水平を確認しながら積み、隙間ができないように詰めました。電気配線については、既存の専用回路をそのまま使えるかどうかが交換のしやすさを大きく左右します。今回は電気屋さんに現地で端子や配線の状態を見てもらい、既存回路をそのまま使う形で接続してもらいました。もし配線の劣化が見つかっていた場合は、追加の工事が必要になり、当日中に終わらなかった可能性もあります。
この方法で改善しないケースもあります。専用回路自体が老朽化している場合や、ブレーカー容量が現行の機種に合わない場合は、配線工事が別途必要になり、半日での交換が難しくなります。事前の現地確認で電気の状態まで見ておくことが、当日の作業をスムーズに進める分かれ目になっています。
交換を終えて
今回は冬本番を迎える前に交換を終えられたため、入居者様の暖房が止まる期間を最小限にできました。
冬になる前に故障して交換出来て良かった
入居者様
蓄熱暖房器は故障してから交換を決めるまでの間、暖房のない期間が発生しやすい機器です。特に真冬日が平年で43.6日ある札幌では、暖房が使えない数日間が生活に響きます(出典)。築15年を超えた蓄熱暖房器で暖まり方が弱くなってきたと感じたら、故障する前に一度点検を受けておくと、冬の間に暖房が止まる事態を避けやすくなります。豊平区をはじめ札幌市内のアパートやマンションで蓄熱暖房器の効きが悪くなってきたと感じている方は、現地を見たうえでお見積りをお出ししますので、お気軽にご相談ください。
よくある質問
蓄熱暖房器は何年くらいで交換になりますか
当社で対応した範囲では、築15〜20年程度で蓄熱がしにくくなるというご相談が多い印象です。使用状況や設置環境によって差があるため、暖まり方が弱くなったと感じた時点で一度点検を受けるのが安心です。
蓄熱暖房器 交換にはどれくらい時間がかかりますか
既存の配線がそのまま使える場合、半日程度で終わることが多いです。ただ配線の劣化や容量不足が見つかった場合は追加工事が必要になり、日数が延びることもあります。
最近の新築住宅にはもう設置できないのでしょうか
新築での新規採用は減っていますが、既存の機種と同系統の後継機であれば交換自体は可能です。設置スペースや配線の状態によって対応できる機種が変わるため、現地確認をおすすめしています。
古いレンガや本体はどう処分されるのですか
撤去した本体とレンガは作業車に積み込み、現場から搬出して適切に処分しています。レンガは重量があるため、積み込みの際は車内でのバランスにも気をつけています。
暖房が止まってから交換するのは危険ですか
暖房が完全に止まると、特に真冬日が続く時期は室温が大きく下がるおそれがあります。効きが弱くなってきた段階で早めにご相談いただくと、故障による無暖房期間を避けやすくなります。
村松 拓海(有限会社北嶺建設 工事部長)
札幌市清田区を拠点に、新築・リフォーム・解体・排水管洗浄・除排雪まで現場を統括。保有資格:石綿作業主任者、建築物石綿含有建材調査者 ほか。
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