昔のキッチンをリフォームすると、壁にタイルが貼られていることがよくあります。特に30年、40年ほど前に建てられた住宅では、「キッチンの壁=タイル」という仕上げは珍しくありませんでした。
その後、システムキッチンの普及とともに増えてきたのがキッチンパネルです。表面が平らで油汚れを拭き取りやすく、タイルのような細かな目地も少ない。毎日料理をする場所ですから、この「掃除のしやすさ」は大きなメリットです。
ところが最近、キッチンリフォームの現場では「やっぱりタイルがいい」という方にお会いすることが増えてきました。昔のキッチンに戻したいという意味ではなく、好きな色や形、質感のタイルを選び、キッチンそのものをインテリアとして楽しみたいという考え方です。
今回は札幌でリフォーム工事を行っている北嶺建設が、キッチンの壁仕上げについてご紹介します。
昔の壁付けキッチンにはタイルがよく使われていました
北嶺建設でも築年数の経った住宅のキッチンを改修することがあります。キッチンを取り外すと、その後ろに昔のタイル壁が出てくることは珍しくありません。
当時のキッチンは、現在のようにLDK全体を見せるというより、壁に向かって料理をする壁付けタイプが一般的でした。そのため、
- 流し台
- ガスコンロ
- 吊戸棚
- 換気扇
- タイル壁
という組み合わせをよく見かけます。タイルは水や熱に強く、キッチンの壁材として理にかなった材料です。
ただし、長く使っていると問題になるのが目地の汚れです。油や調味料などが飛び、タイルそのものは拭けても、目地に入り込んだ汚れは簡単には落ちません。実際の現場でも、タイル面だけでなく目地を歯ブラシなどで丁寧に清掃する必要があるお宅をよく見かけます。

そこで広まったのがキッチンパネルです
キッチンパネルの大きな長所は、やはり掃除のしやすさです。大きな板状の材料を貼るため、タイルのように細かな目地がたくさんありません。料理の後に油が飛んでも、基本的には表面を拭いて掃除できます。
「キッチンは毎日使うので、とにかく掃除を楽にしたい」という方にとっては非常に合理的な壁材です。現在では白だけではなく、石目調やグレー系などデザインも増えています。さらにマグネット収納を取り付けられるキッチンパネルも登場しており、「掃除しやすい壁」というだけではなく、収納やインテリアまで含めた商品になっています。
そのため北嶺建設でも、キッチンを交換するときにはキッチンパネルを組み合わせることが多くあります。
それでも今、タイルを選ぶ人がいるのはなぜ?
キッチンパネルが便利になったからといって、タイルが必要なくなったわけではありません。むしろ現在は、便利さだけではなく、自分の好きなキッチンにしたいという方が、あえてタイルを選ぶことがあります。
現在のキッチン用タイルには、昔よく見た四角い白タイルだけではなく、
- モザイクタイル
- サブウェイタイル
- 石材調
- レンガ調
- 六角形など特徴のある形
- 青・緑・グレーなどのカラータイル
- 表面に微妙な色むらや質感のあるタイル
など、非常に多くの選択肢があります。ショールームでも、こうしたタイルを取り入れたキッチンコーディネートの提案を見る機会が増えてきました。
つまり、昔は「キッチンだからタイルを貼った」、今は「このタイルを使いたいから貼る」という違いがあるのではないでしょうか。
北嶺建設でも好きな色のタイルを使った施工例があります
北嶺建設で施工したキッチンでも、お客様が選ばれたタイルを壁に施工した例があります。
キッチンパネルなら一枚の大きな面としてすっきり仕上がります。一方、タイルには一枚一枚の色や表面の微妙な違いがあり、目地も含めて壁全体の表情になります。
キッチン本体だけを見るのではなく、「床は何色にするか」「キッチン扉は何色にするか」「壁は何を使うか」まで組み合わせると、同じメーカーの同じキッチンでも全く違う空間になります。


写真を見ると、タイルが単なる「水や油から壁を守る材料」ではなく、キッチンの印象を決める内装材になっていることが分かると思います。
タイルとキッチンパネル、結局どちらがいい?
これは「どちらが優れている」という話ではありません。何を優先するかによって変わります。
| 比較 | タイル | キッチンパネル |
|---|---|---|
| 掃除のしやすさ | △ 目地の手入れが必要 | ◎ 拭き掃除しやすい |
| デザイン | ◎ 色・形・質感が豊富 | ○ 最近は柄も豊富 |
| 素材感 | ◎ 独特の表情がある | ○ すっきりした仕上がり |
| 施工の手間 | △ 手間がかかる | ○ 比較的施工しやすい |
| 費用 | △ 商品・貼り方により差が大きい | ○ 比較的まとめやすい |
| 向いている方 | デザインにこだわりたい方 | 掃除を楽にしたい方 |
キッチンパネルは実用性に優れています。タイルはデザインの自由度と素材感があります。ですから、「キッチンパネルが新しくて、タイルが古い」という考え方ではありません。今はどちらも選択肢です。
全面タイルにしなくてもいい
タイルを使いたいからといって、キッチンの壁全部をタイルにする必要もありません。
例えば、コンロまわりなど掃除を重視する部分はキッチンパネル、見せたい壁にはタイルという考え方もできます。対面キッチンなら、リビング側から見える腰壁だけにタイルを使う方法もあります。
面積を絞れば、個性的な色や柄にも挑戦しやすくなります。「全部同じ材料にしなければならない」と考える必要はありません。キッチンの使い方と見え方を考えて、材料を使い分ける方法もあります。
対面キッチンが増えたからこそ、壁の見え方も変わりました
現在は対面キッチンやフラット対面キッチンも一般的になりました。新築やリフォームの相談でも、対面タイプを希望される方が増えている印象があります。
昔の壁付けキッチンでは、壁は主に「料理をするための壁」でした。ところがキッチンがLDKの一部になると、キッチン本体、背面収納、壁、照明、床などを含めた空間全体が見えるようになります。
その結果、壁材も単なる汚れ防止ではなく、インテリアの一部として考える余地が大きくなりました。これもタイルが再び注目される理由の一つだと思います。
だからといって壁付けキッチンが古いわけではありません
対面キッチンが増えていますが、壁付けキッチン=古いというわけでもありません。壁付けキッチンには、室内を広く使いやすいという大きな長所があります。
実際、リフォームでは限られたスペースを効率よく使うため、壁付けI型キッチンが適している住宅もあります。壁付けキッチンの正面に気に入ったタイルを貼れば、むしろ壁面全体を見せる印象的なキッチンにすることもできます。
流行だけで間取りを変えるのではなく、住宅の広さや家族の暮らし方に合わせて考えることが大切です。
キッチンリフォームは「キッチン本体だけ」を選ぶ工事ではありません
キッチンをリフォームするとき、多くの方が最初に考えるのは、「どこのメーカーにするか」「食洗機を付けるか」「扉は何色にするか」といったことだと思います。
しかし実際のリフォームでは、それだけではありません。既存のキッチンを外すと、
- 壁の下地
- 床
- 給水・給湯管
- 排水管
- 換気設備
- コンセント
- 照明
- 壁仕上げ
など、さまざまな部分が関係してきます。30年、40年使ってきたキッチンなら、設備だけ新しくして終わりにするのではなく、周囲の状態も確認しておきたいところです。
キッチンリフォームとタイルの工事の様子


大工さん、設備屋さんで解体中

古いタイルとキッチンを解体して下地のボードを貼っている

新しいタイルを施工中
今あるタイルを残すという選択肢もあります
古いキッチンだからといって、必ずタイルを全部取り除かなければならないわけでもありません。状態がよく、デザインも気に入っているなら、「このタイルは残したい」という考え方もあります。
反対に、「目地の掃除が大変だったから、今度はキッチンパネルにしたい」という方もいます。
大切なのは、今流行しているものに合わせることではありません。これからそのキッチンを使う方が、掃除のしやすさを優先するのか、好きなデザインを優先するのか。そこから考えることだと思います。
札幌でキッチンリフォームをご検討の方へ
北嶺建設では、札幌市を中心にキッチン交換や水まわりのリフォームを行っています。
キッチンリフォームというと、キッチンメーカーの商品を交換するだけの工事に思われるかもしれません。しかし実際には、
- 今の壁付けキッチンをそのまま使いやすくしたい
- 対面キッチンに変更できるか知りたい
- タイルを残したい
- 好きなタイルを使いたい
- 掃除しやすいキッチンパネルに変えたい
など、ご希望は住宅ごとに違います。既存の配管や壁、床、換気設備なども確認しながら、キッチン全体として考える必要があります。
キッチンの交換を検討されている方は、商品を決める前の段階でもご相談ください。壁をタイルにするか、キッチンパネルにするか。壁付けのままにするか、対面にするか。それも含めてキッチンリフォームです。
昔のタイルが再び正解になったのではありません。掃除のしやすさだけでなく、「自分が好きなキッチンにする」という選択肢が増えたのが、今のキッチンリフォームなのだと思います。
📩 まずはお気軽にお問い合わせください

📞 電話:011-889-2833
お問い合わせはこちらから
📷LINEやメールからの写真送信OK!

スタッフA|北嶺建設 広報担当
北嶺建設でホームページやSNSなどの情報発信を担当しています。
日々の仕事やお客様からのご相談、SNSで見つけた住まいの疑問をもとに、リフォームや暮らしに役立つ情報をスタッフ目線でお届けします。

