「お宅の屋根が剥がれています」と突然言われたら?札幌でも注意したい屋根の点検商法

工事部長の村松です。

先日、以前からお付き合いのあるお客様から、屋根について連絡がありました。

近所のアパートで屋根の塗装か張り替え工事をしているという人物が訪ねてきて、

「仕事をしていたら見えたのですが、お宅の屋根が剥がれていますよ」

と知らせてきたそうです。

突然このようなことを言われれば、誰でも心配になると思います。

お客様は、その場で工事を頼むのではなく、以前から付き合いのある北嶺建設へ連絡してくださいました。

翌日、会長が実際に屋根へ上り、指摘されたような場所がないか確認しました。

ところが、屋根材が剥がれている箇所や、すぐに修理しなければならないような異常は見つかりませんでした。

その人物が本当に近所の現場の職人だったかは分かりません

今回訪ねてきた人物は、近所のアパートで屋根工事をしている職人であるかのように話していたそうです。

しかし、実際にその現場で働いている人だったのか、工事会社と関係のある人だったのかまでは確認できていません。

また、その後に屋根の点検や修理を勧めたのかどうかも定かではありません。

したがって、今回の人物が悪質な業者だった、詐欺を目的としていた、と断定することはできません。

遠くから屋根を見た際に、板金の継ぎ目や屋根材の重なり、光の反射などを、剥がれや浮きと見間違えた可能性もあります。

本当に親切心から知らせてくれた可能性も否定できません。

ただし、「近所で工事をしている」「作業中にお宅の屋根の異常が見えた」という説明は、屋根工事の点検商法でも使われることがあるため、慎重な対応が必要です。

「近所で工事をしている」という言葉だけでは身元を確認できません

近所で実際に工事が行われていたとしても、訪ねてきた人物がその工事の関係者とは限りません。

近隣の工事現場を見つけ、その現場で働いている職人のように話している可能性も考えられます。

作業服を着ていたり、職人らしい服装をしていたりしても、それだけでは勤務先や身元までは確認できません。

本当に近所の現場で働いている人であれば、通常は次のような質問に答えられるはずです。

  • 会社名
  • 担当者名
  • 工事をしている建物の場所
  • 元請会社や施工会社の名称
  • 連絡先
  • 屋根のどの部分に異常が見えたのか

会社名や現場について尋ねても曖昧な回答しかなく、名刺も渡さない場合は、家の中へ入れたり、屋根へ上げたりしない方が安全です。

屋根の点検商法とは

屋根の点検商法とは、突然住宅を訪問し、

「近所で工事をしていて屋根の異常が見えた」

「屋根材が浮いている」

「このままでは風で飛ぶ」

「雨漏りする危険がある」

などと伝え、点検や屋根工事の契約につなげる手法です。

国民生活センターは、「近所で行う工事の挨拶に来た」などと言って突然訪問し、屋根のずれや浮きを指摘して点検や工事を勧めるトラブルについて注意を呼びかけています。屋根工事の点検商法に関する相談では、契約当事者の8割以上が60歳以上だったと報告されています。

札幌市も、電話や訪問で点検を持ちかける業者を安易に点検させず、その場で契約しないよう注意喚起しています。契約を検討する場合は、複数の会社から見積もりを取り、内容を比較することが勧められています。

このようなトラブルは、東京や大阪などの大都市だけで起きているものではありません。

札幌でも、突然の訪問による住宅点検には注意が必要です。

屋根は住んでいる人が確認しにくい場所です

屋根の点検商法が成立しやすい理由の一つは、住んでいる人が自分で状態を確認しにくいことです。

屋根や床下、天井裏などは、日常生活ではほとんど見ることがありません。

突然、

「屋根が剥がれている」

「今にも板金が飛びそうだ」

と言われても、本当かどうかをその場で判断するのは困難です。

札幌の住宅では、冬の積雪や落雪、雪庇、すが漏れなどもあるため、屋根に問題があると言われると、より不安になる方もいるでしょう。

しかし、屋根の異常を指摘されたからといって、慌てて相手を屋根へ上げたり、工事を契約したりする必要はありません。

突然、屋根の異常を指摘されたときの対応

その場で屋根に上げない

訪問してきた人物から「無料で見てあげます」と言われても、その場では屋根に上げない方が安全です。

屋根へ上ってしまうと、住宅の所有者から作業の様子が見えません。

点検後に見せられた写真が、本当に自宅の屋根を撮影したものか、一般の方には判断できないこともあります。

まずは、以前から付き合いのある会社や、自分で調べた地域の建設会社へ相談してください。

その場で契約しない

「今日契約すれば安くなる」

「近所の現場の足場を使えるので安くできる」

「このままでは雨漏りする」

などと言われても、その日のうちに決める必要はありません。

本当に修理が必要であれば、翌日以降に別の会社へ相談しても、必要な工事であることに変わりはありません。

契約を急がせる理由がある場合ほど、一度立ち止まることが大切です。

会社名や連絡先を確認する

訪ねてきた人物には、会社名、担当者名、住所、電話番号、近所で施工している現場などを確認します。

名刺を受け取った場合も、名刺に書かれた情報だけで信用せず、会社のホームページや所在地、固定電話、建設業許可などを確認しましょう。

どの場所に異常が見えたのか聞く

単に「屋根が悪い」と言われただけでは、確認のしようがありません。

次のように、具体的に聞いてください。

  • 屋根のどちら側か
  • 道路側か、裏側か
  • 軒先か、屋根の中央か
  • 板金が剥がれているのか、浮いているのか
  • どこから見えたのか
  • 地上から撮影した写真があるか

説明が曖昧な場合は、その場で対応を進めない方がよいでしょう。

信頼できる別の会社に確認を依頼する

家を建てた会社や、以前修理を依頼した会社、地域で長く営業している建設会社などへ連絡してください。

今回のお客様も、突然訪ねてきた人物へ任せるのではなく、以前から付き合いのある北嶺建設へ相談してくださいました。

実際に屋根を確認した結果、指摘されたような剥がれはありませんでした。

本当に異常があっても、すぐに屋根全体の工事が必要とは限りません

別の会社に確認してもらった結果、実際に屋根の浮きや剥がれが見つかることもあります。

しかし、不具合があることと、高額な全面工事が必要であることは別の問題です。

屋根の状態によっては、

  • ビスや釘の補修
  • 板金の部分補修
  • コーキングの補修
  • 剥がれた部分だけの張り替え
  • 応急処置
  • 経過観察
  • 塗装
  • 屋根全体の張り替え

など、対応方法が異なります。

屋根材の種類、築年数、下地の状態、過去の修理歴などを確認しなければ、適切な工事内容は判断できません。

「屋根に不具合があります」と言われた後、すぐに屋根全体の塗装や張り替えを勧められた場合は、なぜ全面工事が必要なのか、写真や説明を求めてください。

高齢のご家族にも伝えておいてください

屋根の点検商法では、住宅の状態を自分で確認しにくい高齢者が対象になることがあります。

親御さんだけで戸建て住宅に住んでいる場合は、あらかじめ次のことを伝えておくと安心です。

「突然来た人から屋根や外壁の不具合を指摘されても、その場では家に入れず、屋根にも上げない。契約する前に家族へ連絡する」

住宅について不安なことを言われると、相手の話を聞いてしまうこと自体は不自然ではありません。

重要なのは、その場で判断しないことです。

北嶺建設のお客様の場合も、まず会長へ連絡をくださったため、第三者の立場で屋根の状態を確認できました。

すでに屋根工事を契約してしまった場合

訪問販売に該当する場合は、契約書面を受け取った日を含めて8日以内であれば、クーリング・オフができる可能性があります。

また、8日を過ぎていても、事実と異なる説明で契約させられた場合や、契約書面に不備がある場合は、契約を取り消せる可能性があります。

不安を感じた場合は、工事を進める前に消費生活センターへ相談してください。

消費者ホットラインは、局番なしの「188」です。最寄りの消費生活相談窓口につながります。

札幌市消費者センターでも、契約や訪問販売に関する相談を受け付けています。

北嶺建設では屋根の状態を確認してから必要な対応をご説明します

突然、「お宅の屋根が剥がれている」と言われれば、不安になるのは当然です。

実際に修理が必要な場合もありますが、地上から見ただけでは、屋根の状態を正確に判断できないことがあります。

今回の事例では、翌日に会長が屋根へ上って確認しましたが、指摘されたような剥がれは見つかりませんでした。

ただし、訪ねてきた人物が本当に近所の現場の職人だったのか、悪意があったのかまでは分かりません。

そのため、相手を最初から詐欺と決めつけるのではなく、同時に、言われたことをそのまま信じないことが大切です。

北嶺建設では、札幌市内・近郊の屋根について、現状を確認したうえで、

  • 本当に不具合があるのか
  • 今すぐ修理が必要なのか
  • 部分補修で対応できるのか
  • 塗装や張り替えが必要なのか
  • 今後どのように管理すればよいのか

をご説明しています。

必要のない工事を勧めるのではなく、現在の状態と工事の優先順位をお伝えします。

近所で工事をしているという人物から屋根の異常を指摘され、不安に感じている方は、その場で契約せず、まずは普段から付き合いのある建設会社や、地域で営業実態を確認できる会社へ相談してください。