最近の小便器はなぜこんな形?壁掛け小便器の特徴と事務所トイレ改修から考える

最近の小便器はなぜこんな形?壁掛け小便器の特徴と事務所トイレ改修から考える

こんにちは。北嶺建設の広報スタッフです。

先日Threadsを見ていると、ちょっと気になる壁掛け小便器の投稿がありました。

写真に写っていたのは、昔からよく見る縦長の小便器とはかなり違うもの。

壁から便器だけが出ているような、とてもコンパクトな形です。

投稿した方も「この形にはどんなメリットがあるのだろう?」という疑問を持たれているようでした。具体的に何をデメリットと感じているのかまでは書かれていませんでしたが、確かに見慣れない形なので、

「なぜ、わざわざこんな形にしたの?」

と思う気持ちは分かります。

そこで調べてみると、写真の小便器はTOTOの「マイクロ波センサー壁掛小便器セット」という製品でした。

そして実は、ちょうど現在、北嶺建設で施工している法人のお客様の事務所トイレの改修工事でも、同じシリーズの製品を採用しています。

品番はTOTO「XPU21B」

Threadsで見かけたものと、まったく同じ製品というわけではありませんが(仕様が異なる可能性があります)、同じ「マイクロ波センサー壁掛小便器セット」シリーズです。

今回はこの2つをきっかけに、最近の壁掛け小便器がどのように考えられているのか、そして事務所や店舗のトイレ改修では何を考えて設備を選ぶのかをご紹介します。

Threadsで見かけたのは「マイクロ波センサー壁掛小便器」

写真の小便器で特徴的なのは、やはりその形です。

センサーらしいものが外からほとんど見えず、便器自体も非常にすっきりしています。

この製品は、センサーを陶器の背面に内蔵しています。

マイクロ波を利用して人を検知するため、一般的なセンサーのように表面へ露出させる必要がありません。

そのため外観をすっきりさせられるだけでなく、センサー周辺に汚れが付着しにくく、清掃性にも配慮されています。

TOTOでは、このマイクロ波センサー壁掛小便器セットを「RESTROOM ITEM 01」というシリーズで展開しており、2009年にはグッドデザイン賞金賞も受賞しています。

つまり、単に「変わった形の小便器」ではなく、デザインと機能を組み合わせてこの形になっているのです。

青い光にも意味があります

仕様によっては、人が小便器の前に立つとボウル内に青い光が表示されるものもあります。

これは飾りではありません。

尿がはねにくい位置を示す「ターゲットマーク」です。

使用する人を適切な位置へ誘導することで、尿はねや周囲への飛び散りを減らすことを目的としています。

「小便器の形を大きくして受け止める」という考え方だけではなく、使う人を適切な位置へ誘導するという考え方も取り入れられているわけです。

同じマイクロ波センサー壁掛小便器セットでも、このターゲットマークが「あり」の仕様と「なし」の仕様が用意されており、建物によって選べるようになっています。

北嶺建設の事務所トイレ改修でも同じシリーズを採用

現在、北嶺建設で施工している法人のお客様の事務所トイレでも、TOTO「XPU21B」を採用します。

Threadsで見かけたものと同じ、マイクロ波センサー壁掛小便器セット(RESTROOM ITEM 01)のシリーズです。

「じゃあ結局、同じ小便器なのか」と思われるかもしれませんが、そういうわけでもありません。

同じシリーズの中にも、ターゲットマークの有無など仕様の違いがあり、事務所の使われ方や予算に応じて選ぶ部分があります。

「どの商品が一番新しいか」
「どの商品が一番高機能か」

ではなく、

「この事務所のトイレには何が必要か」

を考えて、同じシリーズの中から仕様を選んでいく。これが今回の改修工事での考え方です。

1日に何人くらい使用するのか。既存の給排水はどうなっているのか。どのくらいの予算をかけるのか。

こうした条件によって、同じシリーズの中でも選ぶべき仕様は変わります。「一番高機能な仕様=その建物に一番適した仕様」とは限りません。

リフォームの場合は、既存の給排水や壁・床の状態なども関係するため、便器単体だけを見て決められるものでもありません。

小便器で本当に考えておきたいのは「その先」

小便器を選ぶとき、どうしても目に見える便器の形や機能に目が行きます。

しかし、工事をする側からすると、もう一つ重要なところがあります。

トラップや、その先の排水管です。

小便器では、長期間の使用によって尿石が付着することがあります。

尿石が蓄積すると、臭いだけでなく、排水不良や詰まりの原因になる場合があります。

北嶺建設でも、この問題に対応したことがあります。

「毎日掃除しているのに臭う」という相談がありました

札幌市中央区の事業所から、

「夏になるとトイレの中がとにかく臭う」

というご相談をいただいたことがあります。

現地を確認すると、便器の見える部分はきれいに清掃されていました。

ところが小便器のトラップを取り外してみると、普段の清掃では手が届かない内側に尿石が厚く付着していました。

つまり、

「便器がきれい=小便器全体に問題がない」

とは限らないのです。

尿石は見えないところで少しずつ蓄積し、臭いや排水不良につながることがあります。

センサー式の壁掛け小便器を選ぶ理由

マイクロ波センサー壁掛小便器セットのように、使用のたびに自動で洗浄するタイプは、手動洗浄タイプに比べて洗い忘れが起きにくいというメリットがあります。

使用のたびにきちんと洗浄されることは、日々の清掃負担を軽くするだけでなく、尿石が付着しにくい状態を保つことにもつながります。

とはいえ、便器自体の洗浄機能だけですべてが解決するわけではありません。

トラップの内側や、その先の排水管については、日常の清掃だけでは行き届かない部分があります。

見た目がきれいでも、定期的な点検やメンテナンスを組み合わせて考えることが大切です。

詰まりを繰り返す場合は「便器より先」に原因があることも

排水の問題は、便器やトラップだけとは限りません。

北嶺建設では別の施設で、

「トイレの詰まりを直しても、また詰まる」

というご相談を受け、便器を取り外して管内カメラで排水管を調査したことがあります。

カメラを入れて確認すると、竪管との合流部分付近に汚れが層状に堆積し、水の通り道がかなり狭くなっていました。

外から便器を見ているだけでは分からない状態です。

トイレの改修では、新しい便器を付けてきれいにするだけではなく、必要に応じてその先の排水まで考えることも重要です。

法人トイレでは、それぞれの立場を考える必要があります

事務所や店舗、施設のトイレでは、

使う人
掃除する人
管理する人

それぞれの立場があります。

使う人には使いやすさ。掃除する人には清掃のしやすさ。管理する人には節水性やメンテナンス性。

さらに建物側には、既存の給排水や設置条件があります。

カタログを見て「一番高機能なもの」を選べば正解というわけではなく、建物の使われ方まで考えて設備を選ぶ必要があります。

今回の事務所トイレ改修も完成後にご紹介します

現在施工中の法人事務所トイレについては、完成後に改めて施工事例としてご紹介する予定です。

今回採用したTOTO「XPU21B」が実際にどのように納まったのか。

改修前と改修後でトイレがどう変わったのか。

設備だけではなく、床や壁などを含めてご紹介できればと思っています。

事務所・店舗・施設のトイレ改修も北嶺建設へ

「会社のトイレが古くなってきた」

「小便器を交換したい」

「臭いや詰まりも気になっている」

「掃除しやすいトイレにしたい」

「便器だけでなく床や壁も一緒に直したい」

このような場合は、設備だけを交換すればよいのか、給排水や内装まで含めて改修したほうがよいのかを現在の状態から考える必要があります。

北嶺建設では、トイレのリフォームだけでなく、尿石除去、排水管洗浄、詰まり抜き、管内カメラによる調査などにも対応しています。

新しくする工事と、長く使うためのメンテナンス。その両方を見ながら、建物に合った方法を考えていきます。

よくある質問

壁掛け小便器は、床置きタイプと比べて何が違いますか?

壁掛け小便器は便器が床に接していないため、便器の下まで清掃しやすいことが特徴です。ただし、壁掛け小便器にもさまざまな種類があり、センサー方式、洗浄方法、節水性能、尿石対策、設置条件などが製品によって異なります。事務所や店舗のトイレ改修では、見た目や価格だけではなく、利用人数や清掃方法、既存の給排水なども確認して選ぶことが大切です。

壁掛け小便器を交換すれば、尿石や臭いの問題も解決しますか?

必ずしも便器交換だけで解決するとは限りません。小便器の臭いや排水不良は、トラップやその先の排水管に付着した尿石が原因になっている場合があります。北嶺建設でも、見える部分はきれいに清掃されているのに、トラップ内部に尿石が厚く付着していた事例があります。便器交換を検討する際には、必要に応じて排水側の状態も確認することが重要です。

事務所の壁掛け小便器だけを交換することはできますか?

既存の給排水位置や壁の状態、新しく設置する小便器の施工条件が合えば、小便器のみを交換できる場合があります。一方、古い設備から別タイプの小便器へ変更する場合などは、給排水工事や壁・床の補修が必要になることもあります。北嶺建設では現状を確認したうえで、便器交換だけでよいのか、内装や給排水まで含めて改修したほうがよいのかを検討します。

まとめ

SNSで見かけた、ちょっと変わった形の壁掛け小便器。

調べてみると、単にデザインを変えただけではなく、センサー、清掃性、尿はね、節水、尿石対策など、さまざまなことが考えられていました。

そして実は、北嶺建設で現在施工している事務所トイレでも、同じマイクロ波センサー壁掛小便器セット(TOTO「XPU21B」)を採用しています。

同じシリーズでも、仕様の選び方は建物によって変わります。

大切なのは、どの製品が一番優れているかを決めることではありません。

その建物で、誰がどのように使い、どのように清掃・管理していくのか。

そこまで考えて設備を選ぶことが、事務所や店舗のトイレ改修では大切だと思います。



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この記事を書いた人

スタッフA|北嶺建設 広報担当

北嶺建設でホームページやSNSなどの情報発信を担当しています。
日々の仕事やお客様からのご相談、SNSで見つけた住まいの疑問をもとに、リフォームや暮らしに役立つ情報をスタッフ目線でお届けします。