【流行りもの工事は止めとけ②】アクセントクロスは本当に空室対策になったのか

― 自社物件でやってみて感じたこと ―

はじめに

建築や内装の世界では、一定の周期で「流行り」が生まれます。
その時代には良いとされ、施工も多く行われますが、
年月が経って振り返ると「普通でよかったのでは」と感じるものも少なくありません。

今回は、当社の自社物件で実際に行った
アクセントクロスについて、現場側の実感を書いてみます。

アクセントクロスが流行した背景

一時期、賃貸物件の空室対策として

  • 室内の一面だけ色や柄を変える
  • 写真映えする部屋に見せる
  • 比較的低コストで印象を変えられる

という理由から、アクセントクロスが広まりました。

札幌近郊でも、入居率向上の方法として
施工依頼が増えた時期がありました。

自社物件で実際にやってみた結果

結論としては、
入居率が大きく変わったという実感はありません。

部屋の印象は多少変わりますが、

  • 立地
  • 家賃設定
  • 建物の状態
  • 設備内容

といった基本条件の方が、
入居の決め手になることが多いと感じています。

アクセントクロスは「見せ方の一部」であり、
それ単体で空室が解消するものではありませんでした。

運用して見えてきたこと

■ 好みが分かれる

デザイン性がある分、

「普通の白い壁の方がいい」

という声も一定数ありました。
賃貸では万人受けする仕様の方が安定しやすい面があります。

■ 長期的な管理が少し面倒

部分的に色が違うため、

  • 張替え時の判断
  • 補修範囲の調整

など、運用面で手間が増えることもありました。

結果として、
シンプルな内装の方が長期的には扱いやすいという印象です。

今振り返って思うこと

アクセントクロス自体を否定するつもりはありません。
ただ、流行という理由だけで採用するより、

  • 長く使えるか
  • 次の入居者にも受け入れられるか
  • メンテナンスしやすいか

という視点の方が、賃貸では重要だと感じています。

自社物件での経験から言えば、
「普通で無難な仕様」が結果的に安定することも多いです。

まとめ

建築や内装には、その時代ごとの流行があります。
しかし、長く建物を運用していく中では、

派手な変化よりも、飽きのこないシンプルさ
大きな強みになる場合もあります。

これからも現場で感じたことを、
流行りもの工事の振り返りとしてお伝えしていきます。



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よくあるご質問

アクセントクロスを貼ると本当に空室が埋まりやすくなりますか?

部屋の印象は変わりますが、入居の決め手は立地・家賃・設備といった基本条件であることが多いようです。デザインは「見せ方の一部」と捉え、基本条件の整備と合わせて検討するのが現実的です。

賃貸物件の内装は個性的にした方が差別化になりますか?

好みが分かれるデザインは入居者を選ぶリスクもあり、賃貸では万人受けするシンプルな仕様が長期的に安定しやすい場合が多いです。北海道の気候を考えると、断熱・設備面の充実も重要な差別化要素になります。

アクセントクロスの張替えやメンテナンスはどのくらい費用がかかりますか?

部分的に色が異なるため、補修範囲の調整や次回張替え時の色合わせに手間と費用が増えることがあります。正確な金額は物件の状態や広さによって異なりますので、お気軽にお見積り無料でご相談ください。

この記事を書いた人

村松 拓海(有限会社北嶺建設 工事部長)
札幌市清田区を拠点に、新築・リフォーム・解体・排水管洗浄・除排雪まで現場を統括。 保有資格:石綿作業主任者、建築物石綿含有建材調査者 ほか。