「収納が足りない」
「衣類やバッグをまとめて整理できる場所がほしい」
「今ある部屋の使い勝手をもう少し良くしたい」
住まいに長く暮らしていると、このような収納のお悩みは少しずつ大きくなっていきます。
今回は、札幌市中央区の戸建て住宅で行った、ウォークインクローゼットの増築工事をご紹介します。
既存の和室から出入りできるように新しく収納スペースを増築し、衣類・ワイシャツ・小物・バッグ・コレクション品まで整理しやすい空間に仕上げました。
既存の和室からつながるウォークインクローゼットを増築
今回の工事では、既存の和室の開口部から出入りできるように、建物の外側へウォークインクローゼットを増築しました。
単に棚を増やすだけではなく、住まいの一部として使いやすい収納空間を新しくつくる工事です。
ウォークインクローゼットは、衣類をしまう場所というだけでなく、日常の動線を整える役割もあります。ハンガーに掛ける服、たたんで収納する服、小物類、バッグ類を分けて収納できると、毎日の支度もしやすくなります。
木造在来工法で小規模増築
増築部分は、木造在来工法で施工しました。
土台を敷き、柱や梁を組み立て、屋根の下地となる垂木や野地板を施工していきます。規模としては大きな増築ではありませんが、既存住宅に新しい空間をつなげる工事のため、構造・防水・断熱・外壁の取り合いを丁寧に確認しながら進める必要があります。
小さな増築でも、ただ箱を付け足すだけではありません。既存の建物と新しい部分をどう接続するかが大切です。
土台・建て方・屋根下地の施工
まずは増築部分の骨組みをつくります。
土台を設置し、柱と梁を組み立て、屋根の下地を施工します。屋根は母屋・垂木・野地板で構成し、端部には破風を造作しました。
建て方の段階では、完成後には見えなくなる構造部分を確認できます。普段は目にすることの少ない工程ですが、増築工事ではこの段階が非常に重要です。




屋根板金
木部には防蟻・防腐処理を行い、外壁下地には構造用合板を施工しました。
その後、防水通気シートを貼り、通気層を確保するための胴縁を取り付けます。外壁の中に湿気がこもらないようにすることは、北海道の住宅では特に大切です。
また、窓などの開口部まわりは雨水が入りやすい部分です。防水テープを使い、漏水リスクを抑えるように施工しました。
屋根板金も、既存建物との取り合いを確認しながら納めています。




既存住宅との取り合い部分を補修
増築工事で特に注意が必要なのが、既存住宅との接続部分です。
新しくつくる部分と、もともとの建物の間にすき間や段差があると、雨水の侵入や仕上がりの違和感につながります。
今回は、既存建物との取り合い部分をモルタルで補修し、外壁まわりを整えました。仕上がった後に自然に見えるよう、外壁材も既存住宅と違和感の少ない色を選んでいます。



内部は断熱・下地・クロス仕上げへ
外部の工事が進んだ後は、内部の仕上げに入ります。
壁や天井の下地を施工し、断熱材を入れ、ボードを貼ってからクロス仕上げへ進みます。
ウォークインクローゼットは収納空間ですが、人が中に入って使う場所です。寒さや結露が出やすい空間にならないよう、断熱や窓まわりの納まりも大切です。
今回、窓まわりにはすっきりとした印象になる極薄の窓台を採用しました。窓枠を大きく見せず、収納空間全体が重たくならない仕上がりになっています。


南海プライウッドの収納棚を採用
収納棚には、南海プライウッドの製品を採用しました。
ウォークインクローゼットは、ただ広いだけでは使いやすくなりません。何をどこにしまうかを考えて、棚・ハンガーパイプ・引き出し・トレイを組み合わせることが重要です。
今回は、衣類を掛けるハンガースペース、ワイシャツ用のトレイ、豊富な引き出し、小物やバッグを置ける棚、コレクション品を収納できるギャラリーケースなどを配置しました。
収納する物の種類に合わせて場所を分けることで、見た目も使い勝手もよいクローゼットになります。

完成したウォークインクローゼット
完成後は、和室からそのまま入れるウォークインクローゼットになりました。
両側にハンガー収納を設け、衣類をたっぷり掛けられるようにしています。下段にはワイシャツ用のトレイを設け、たたんだシャツも整理しやすくしました。
引き出し収納も多く、小物類や衣類の分類にも便利です。棚部分にはバッグや帽子なども置くことができ、コレクション品を見せながら収納できるスペースもあります。
正面には大きな窓があり、閉じた収納部屋になりすぎず、明るさのある空間に仕上がりました。




窓にはブラインドを取付
ウォークインクローゼットの窓には、ブラインドを取り付けました。
採用したのは、マットアイスグレー系の落ち着いた色のブラインドです。真っ白ではないため、クロスや収納家具と自然になじみ、すっきりとした印象になりました。
収納空間の窓まわりは、採光だけでなく、目隠しや日差しの調整も大切です。衣類を収納する場所では、直射日光を抑えることも考えておきたいポイントです。

ウォークインクローゼットを増築するときの注意点
ウォークインクローゼットの増築を考える場合、収納の広さだけで判断するのは危険です。
まず確認したいのは、建物のどこに増築できるかです。敷地の余裕、既存建物の構造、窓や外壁の位置、屋根の納まりによって、増築できる場所や形は変わります。
また、増築は床面積が増える工事です。地域や面積によっては建築確認申請が必要になる場合があります。特に札幌市内では、防火地域・準防火地域、建ぺい率、容積率、隣地との距離などを確認する必要があります。
さらに、北海道では断熱と結露対策も重要です。せっかく収納を増やしても、寒さや湿気がこもる空間になると、衣類や収納物に影響が出ることがあります。
増築リフォームでは、収納計画だけでなく、構造・防水・断熱・法規の確認を含めて検討することが大切です。
このような方におすすめです
衣類や荷物が増えて収納に困っている方。
和室や寝室の近くに、使いやすい収納を増やしたい方。
既存の押入れやクローゼットだけでは足りない方。
衣類だけでなく、バッグ・帽子・小物・コレクション品もまとめて整理したい方。
戸建て住宅で、建物の一部を増築して収納空間をつくりたい方。
このようなお悩みがある場合、ウォークインクローゼットの増築は一つの選択肢になります。
まとめ
今回は、札幌市中央区で行ったウォークインクローゼット増築工事をご紹介しました。
既存の和室から出入りできるように増築し、外部は既存住宅になじむように仕上げ、内部にはハンガー収納・引き出し・シャツトレイ・ギャラリーケースを備えた収納空間をつくりました。
ウォークインクローゼットは、ただ収納量を増やすだけではなく、暮らしの動線や使いやすさを整えるリフォームです。
北嶺建設では、札幌市内・近郊で住宅のリフォーム、増築、収納改善工事のご相談を承っています。
収納不足でお困りの方、今ある住まいをもう少し使いやすくしたい方は、お気軽にご相談ください。
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村松 拓海(有限会社北嶺建設 工事部長)
札幌市清田区を拠点に、新築・リフォーム・解体・排水管洗浄・除排雪まで現場を統括。
保有資格:石綿作業主任者、建築物石綿含有建材調査者 ほか。

