排水管の勾配不良を修正|外部マス・排水管やり替え工事【札幌市南区】

この記事でわかること

  • 外部排水マスに水が溜まり続ける原因が「勾配不良」である場合のケース
  • 高圧洗浄では解決できない排水不良のサイン
  • 灯油タンクが障害になる場合の対処フロー(灯油屋・設備屋・工事業者の連携)
  • 排水管やり替え工事の実際の流れと現場のこだわりポイント

こんにちは。有限会社北嶺建設、工事部長の村松です。

今回は札幌市南区のお客様からご依頼いただいた、外部排水管・排水マスのやり替え工事についてご紹介します。「お風呂も洗面所も洗濯排水もとにかく流れが悪い」というご相談から始まったこの現場、実は最初に想定していた原因とは違うところに本当の問題が潜んでいました。現場のリアルな流れと、私たちが大切にしたポイントをしっかりお伝えしますので、似たような状況でお困りの方はぜひ参考にしてください。

外部マスを確認したら水が溜まったまま|まずは高圧洗浄を試みる

現地調査で発見した「詰まり疑惑」

ご連絡をいただいた際、お客様から「お風呂・洗面所・洗濯機の排水がとにかく遅い、流れない」とのお話がありました。まず外部の排水マスを開けて確認したところ、マスの中に水がたっぷり溜まっていました。

施工前:外部排水マスに水が溜まっている状態。高圧洗浄前の現地確認時
施工前:外部排水マスに水が溜まっている状態。高圧洗浄前の現地確認時

写真のとおり、マスの底に水が滞留しており、一見すると管内に詰まりがあるように見えます。私も最初は「これは管内の汚れや異物が詰まっているな」と判断しました。

施工前:建物側面から見た排水マスの位置。水が引かず滞留しているのが確認できる
施工前:建物側面から見た排水マスの位置。水が引かず滞留しているのが確認できる

建物の側面から見ると、マスが地面に埋まった状態で水が抜けていないのがよくわかります。こうした状況では、まず高圧洗浄を試みるのが定石です。

高圧洗浄を実施|しかし水は引かなかった

高圧洗浄ホースをマスに差し込み、管の中を勢いよく洗浄しました。洗浄中は泡立ちもよく、汚れが出てくる手応えもありました。

高圧洗浄中:ホースを挿入し管内を洗浄するも、白く泡立つ水がマス内に溜まったまま
高圧洗浄中:ホースを挿入し管内を洗浄するも、白く泡立つ水がマス内に溜まったまま

洗浄中の様子です。ホースから高圧水が噴射され、白く泡立っているのがわかります。「これで流れるかな」と期待したのですが……水はマスの中に溜まったまま。まったく引きません。

高圧洗浄中:別角度から見た洗浄作業の様子。洗浄後も水は引かなかった
高圧洗浄中:別角度から見た洗浄作業の様子。洗浄後も水は引かなかった

ここがポイント:高圧洗浄で解決しない場合は「勾配不良」を疑う
管内に詰まりがなくても、排水管の勾配(傾き)が不足または逆勾配になっていると、水は自然に流れていきません。高圧洗浄後も水が溜まったままであれば、勾配不良の可能性が高いと判断します。

洗浄後もマスに水が残り続けたことで、私は「これは管の問題ではなく、勾配の問題だ」と確信しました。その後の調査で、やはり排水管の勾配が不十分であることが判明。お客様に状況を丁寧にご説明し、排水管・マスのやり替え工事をご依頼いただく運びとなりました。

工事前の段取り|灯油タンク移動という「難題」

公共マスの真上に灯油タンクが…

いざ工事に入ろうとすると、大きな障害が待ち構えていました。公共マスの上、まさに掘削しなければならないエリアに灯油タンクが設置されていたのです。

工事前:公共マス上に設置された灯油タンク。掘削の障害となるため灯油を抜いて移動が必要
工事前:公共マス上に設置された灯油タンク。掘削の障害となるため灯油を抜いて移動が必要

写真の白い灯油タンクがそれです。ホースが接続されており、この状態では到底掘削作業ができません。タンクを動かすには、まず中の灯油を抜かなければなりません。

3社連携でスムーズに段取り

灯油の抜き取りは、専門の灯油業者に依頼しました。次に、設備配管の切り離し・接続を設備屋に担当してもらい、私たち北嶺建設が掘削・管やり替えを担当するという3社連携の体制を組みました。

灯油抜き取り作業:ホームタンク洗浄機を搭載した専用車両が現場に入り灯油を回収
灯油抜き取り作業:ホームタンク洗浄機を搭載した専用車両が現場に入り灯油を回収

専用の「ホームタンク洗浄機」を搭載した作業車が現場に入り、タンク内の灯油を抜き取る作業を行います。これがないと工事が始まりません。私は現場監督として各業者の作業タイミングを調整し、待ち時間のロスが出ないよう段取りを組みました。

こういった複数業者のコーディネートこそ、工事部長としての腕の見せどころです。灯油屋さんが引いたら設備屋さんが配管を切り離し、その後すぐ私たちが掘削に入れるよう、段取りをしっかり整えることで無駄なく工事を進めることができました。

本工事|掘削・旧管撤去・新管敷設

手掘りで丁寧に掘り進める

今回使用した主な道具はスコップ・ピック、そして己の体です。建物の基礎脇という狭い空間での作業のため、重機を入れることができません。すべて人力での掘削になりました。

掘削作業中:スタッフが狭い溝の中に体を入れて手掘りで丁寧に掘り進める
掘削作業中:スタッフが狭い溝の中に体を入れて手掘りで丁寧に掘り進める

掘削の様子です。スタッフが狭い溝の中に体を入れて、丁寧に掘り進めています。建物の基礎や既設の配管を傷つけないよう、慎重に作業を進めます。

旧管撤去:掘り起こした旧管(陶管)が姿を現した。一部割れや劣化が確認できる
旧管撤去:掘り起こした旧管(陶管)が姿を現した。一部割れや劣化が確認できる

掘削が進むと、旧来の排水管が現れました。土中に埋まって長年使われてきた管です、勾配不良の原因となっていた旧管をすべて撤去し、新しい塩ビ管への交換を進めます。

水平器で勾配を確認しながら新管を設置

新しい排水管(塩ビ管)を設置する際、最も大切なのが適切な勾配の確保です。排水管は「自然流下」で水が流れるため、適切な下り勾配がないと水が滞留してしまいます。

勾配確認:新しい塩ビ管に水平器を当てて勾配を厳密に確認している
勾配確認:新しい塩ビ管に水平器を当てて勾配を厳密に確認している

水平器を使って新管の勾配を細かく確認しています。気泡の位置を見ながら、ミリ単位で調整する地道な作業です。「だいたいでいいだろう」という判断は絶対にしません。ここをしっかりやるかどうかが、10年後・20年後の排水性能に直結します。

新管設置完了:適切な勾配で塩ビ管が設置され、マスへの接続も確認済み
新管設置完了:適切な勾配で塩ビ管が設置され、マスへの接続も確認済み

新しい塩ビ管の設置が完了し、マスへの接続部も確認しています。適切な勾配が確保できていることが確認できました。

劇的に改善した排水の流れ

新しい排水管・マスへのやり替えが完了し、通水確認を行ったところ、お風呂・洗面所・洗濯排水すべてがスムーズに流れるようになりました。奥様からは「劇的に水の流れが良くなって、ずっと感じていたストレスから解放されました」とのお言葉をいただきました。旦那様も驚かれていたそうです。

工事部長として、現場が終わった後にこうしたお言葉をいただけるのが何より嬉しい瞬間です。今回は「排水管の詰まり」だと思って連絡してきたお客様が、実は「勾配不良」という根本原因を抱えていたケース。高圧洗浄だけで終わらせず、きちんと原因を突き止めて根本解決できたことに満足しています。

今回の工事のまとめポイント

まとめ

  • 外部マスに水が溜まっていても、高圧洗浄で解決しない場合は排水管の勾配不良を疑う
  • 公共マス付近に灯油タンクがある場合は、灯油業者・設備屋・工事会社の3社連携が必要
  • 掘削は重機が入れない場合はすべて手掘り(スコップ・ピック)で対応
  • 新管設置時は水平器で勾配を厳密に確認することが長期的な排水性能のカギ
  • 排水不良の放置は外壁・基礎へのダメージにもつながるため早期対処が大切

「うちも排水の流れが悪い」「外部マスに水が溜まっている」「高圧洗浄をしても改善しない」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。原因を丁寧に調査した上で、最適な工事内容をご提案いたします。


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