札幌市東区で目隠しフェンスを造作|白い木製塀を1日で施工した事例

工事部長の村松です。今回は札幌市東区の戸建て住宅で、隣家との間に目隠しフェンスを造作した事例をご紹介します。お隣との距離が近い住宅地では、窓を開けると視線が合ってしまう、庭に出るのがなんとなく気まずい、という相談を私たちもよく受けます。放っておいても実害はないように見えて、カーテンを開けられない・洗濯物を干す場所が限られるなど、日々の暮らしの自由度が少しずつ削られていきます。この記事では、実際の工事の流れと、高さや隙間の決め方、札幌の気候を踏まえた強度の工夫が分かります。

この記事でわかること

  • 木製の目隠しフェンスを1日で組み立てた工事の流れ
  • 高さ・板の隙間・色を決めるときの考え方
  • 札幌の雪と風に耐えるための「控え柱」の役割
  • 木製とアルミ製、それぞれの向き不向き

札幌市東区の現場と、ご依頼の背景

隣家との間の通路沿いに、視線を遮るための木製塀を新設した工事です。大工ともう1名の2人体制で、現地作業は1日で完了しました。

目隠しフェンスとは、隣家や道路からの視線を遮るために敷地境界の近くへ設ける塀のことです。今回の現場は札幌市東区の住宅地で、お隣の窓と自宅の窓・通路が向かい合う位置関係でした。ブロック塀のように完全に閉じてしまうと風が抜けず圧迫感も出るため、横板を一定の隙間を空けて張る「横板張り」の木製フェンスを造作しています。既製品のアルミフェンスではなく造作にしたのは、敷地の形に合わせて高さと長さを細かく調整できるからです。では、実際にどんな段取りで進めたのか、順を追って説明します。

札幌市東区で造作した白い木製の目隠しフェンス。横板張りで隙間を設け、控えを兼ねた腰壁で補強している
札幌市東区で造作した白い木製の目隠しフェンス。横板張りで隙間を設け、控えを兼ねた腰壁で補強している

工事の流れ|現地は組み立てだけ、1日で完成

材料の採寸と切断は事前に当社の作業場で済ませ、現地では組み立てに専念する段取りです。この分業が、1日完成の鍵になりました。

STEP
現地調査・採寸

敷地境界と隣家の窓の位置を確認し、どこからどこまで、どの高さで遮るかを検討します。地面の高低差もこの段階で測っておきます。ここが甘いと、板を張ってから「まだ見える」というやり直しになります。

STEP
サイズとデザインの決定

高さ・長さ・板の隙間・色をお客様と打ち合わせて決めます。今回は圧迫感を抑えるため、隙間のある横板張りと白色の塗装を提案しました。

STEP
作業場での材料加工

柱・横板・笠木をすべて作業場で採寸どおりに切断しておきます。現地でノコギリを引く時間を減らせるうえ、切り口の精度も安定します。

STEP
当日、現地で組み立て

大工と補助の2名で柱を立て、横板を張り、控えを取り付けて完成です。加工済みの材料を組む段取りにしていたため、1日で仕上がりました。

目隠しフェンスの高さと隙間、色はこう決めた

基準は「遮りたい視線の高さ」と「圧迫感のバランス」です。完全に塞ぐのではなく、板の間に隙間を残す設計にしました。

目隠しというと、隙間なくびっしり板を張るイメージを持たれる方が多いのですが、経験的にはおすすめしていません。隙間ゼロの塀は風をまともに受けるため柱への負担が大きく、風通しが悪くなって塀の裏側や地面が乾きにくくなります。木製なら腐れの原因にもなります。数センチの隙間があっても、斜めからの視線はほとんど通りません。人の目線は真横から水平に入ることが少ないからです。

色は白を選びました。隣家との間の通路は日当たりが限られがちで、濃い色の塀を立てると空間全体が重苦しくなります。白なら光を反射して通路が明るく見えますし、建物の外壁とも喧嘩しません。汚れが目立ちやすい色ではあるので、そこは後述する塗り直しとセットで考えています。

隣家との通路側から見た完成後の木製フェンス。柱は控えで支え、通路の明るさを保つ白色塗装で仕上げた
隣家との通路側から見た完成後の木製フェンス。柱は控えで支え、通路の明るさを保つ白色塗装で仕上げた

控え柱と塗装。札幌の雪と風に耐えるための工夫

塀本体には控え柱を付けて強度を確保し、塗装は数年後の塗り直しを前提に計画しています。作って終わりではなく、維持まで含めた設計です。

控え柱とは、塀の柱を斜め後ろから支える補強の柱のことです。写真でフェンスの手前に低い腰壁状の部分が張り出しているのが分かると思いますが、あれが控えの役割を兼ねています。長く連続する塀は面で風を受けるうえ、札幌では冬の間ずっと雪の重みと横からの圧力がかかり続けます。札幌の年間降雪量は平年値で479cmあり、塀の際に落ちた雪や寄せた雪が押す力は無視できません(出典)。柱を地面に立てただけの塀が数年で傾く例は、当社で対応した範囲でも珍しくないため、控えは省かない判断をしています。

塗装については、何年か経ったら塗り直す前提でお客様に説明しました。木製フェンスの塗膜は紫外線と凍結融解で必ず傷みます。塗膜が生きているうちに重ね塗りすれば安価で済みますが、剥がれて木が傷んでからだと下地処理から必要になり、費用も手間も跳ね上がります。ここは屋根や外壁の塗装と同じ理屈です。

木製とアルミ、どちらを選ぶか

敷地に合わせた寸法や見た目の柔らかさを求めるなら木製造作、メンテナンスの手間を減らしたいならアルミ既製品が向いています。

項目木製造作フェンスアルミ既製品フェンス
寸法の自由度高い(敷地形状に合わせられる)規格寸法が基本
見た目柔らかく、色も自由均質でシャープ
メンテナンス数年ごとの塗り直しが前提基本的に不要
補修のしやすさ板1枚単位で交換可能パネル単位の交換になりがち

どちらが正解ということはなく、判断の軸は「手をかけてでも敷地に合ったものが欲しいか」だと考えています。今回のように隣家との距離や窓の位置が特殊な現場では、規格品を無理に当てはめるより造作のほうが結果的に無駄がありません。なお、費用は塀の長さ・高さ・地面の状態で大きく変わるため、現地確認後にお見積りしています。フェンスまわりの地面の雑草が気になる方は、防草シートと砕石で行った犬走りの雑草対策の事例も参考になると思います。

視線の悩みは、我慢せずに一度ご相談を

隣家からの視線は、慣れてしまえば我慢できる類の悩みに見えて、実際は毎日の暮らし方を静かに縛っています。塀ひとつで窓を開けられるようになり、庭の使い方が変わったというお声は多い印象です。北嶺建設は札幌市清田区の工務店ですが、今回の東区のように市内全域で対応しています。現地を見て、高さや素材を含めた最適な形をご提案しますので、お気軽にお問い合わせください。

お隣との関係が気になる場合の目隠しフェンスの考え方

目隠しフェンスを建てたいと思っていても、「お隣を避けているように見えないだろうか」「関係が悪くならないだろうか」と心配される方は少なくありません。

この点は、とても自然な悩みだと思います。特に札幌市内の住宅地では、隣家との距離が近く、窓・通路・庭の位置が重なることがあります。相手に悪意があるわけではなくても、毎日視線が気になる状態が続くと、カーテンを開けにくい、庭に出にくい、洗濯物を干しにくいという小さな不便につながります。

そのため、目隠しフェンスは「お隣を拒絶するためのもの」ではなく、「自分の家の暮らしやすさを整えるための外構」と考えるのがよいと思います。

計画するときは、必要以上に高くしすぎず、完全に塞ぎすぎず、風と光が抜ける形にすることが大切です。今回のような横板張りで隙間を設けた木製フェンスは、視線をやわらかく遮りながら、圧迫感を抑えられます。白や明るい木目の色を選ぶと、通路や庭も暗くなりにくく、見た目の印象も穏やかになります。

また、境界線の真上ではなく、自分の敷地内に少し控えて設置することで、所有や管理の責任が分かりやすくなります。お隣との関係が良好な場合でも、将来の補修・塗り直し・撤去のことを考えると、最初から管理しやすい位置にしておくことが大切です。

お隣に一言伝える場合も、「視線が気になるので塀を建てます」という言い方より、「庭まわりを少し整えることにしました」「風が抜ける低めのフェンスにします」「境界からは少し控えて、こちらの敷地内で施工します」と説明したほうが、角が立ちにくいと思います。

目隠しフェンスは、建て方によって印象が大きく変わります。高さ、隙間、色、位置を少し工夫するだけで、暮らしやすさを確保しながら、ご近所との関係にも配慮した外構にできます。

よくある質問

目隠しフェンスの工事は何日くらいかかりますか?

今回の事例では材料を作業場で加工しておき、現地の組み立ては1日で完了しました。ただし塀の長さや地面の状態によっては基礎工事に日数がかかる場合もあるため、現地調査のうえで工程をご案内しています。

木製の塀は札幌の雪で傾いたりしませんか?

柱を立てただけの塀は雪の圧力で傾くことがあります。当社では控え柱で補強し、板の間に隙間を設けて風の負担を減らす設計にしています。設置場所の雪の寄せ方も含めて、現地で確認してから形を決めるのが確実です。

白い木製フェンスは汚れや劣化が心配です。

塗膜は紫外線と凍結融解で傷むため、数年ごとの塗り直しを前提にお考えください。塗膜が生きているうちに重ね塗りすれば費用は抑えられます。剥がれてから直すと下地処理が必要になり、割高になる傾向があります。

隣家との境に塀を建てるとき、高さはどう決めればいいですか?

遮りたい視線の高さが基準です。隣家の窓や通路からの目線を現地で確認し、必要な範囲だけ高くします。高すぎると圧迫感や風の負担が増えるため、隙間のある横板張りでバランスを取るのが経験的にはおすすめです。

この記事を書いた人

村松 拓海(有限会社北嶺建設 工事部長)
札幌市清田区を拠点に、新築・リフォーム・解体・排水管洗浄・除排雪まで現場を統括。保有資格:石綿作業主任者、建築物石綿含有建材調査者 ほか。



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