AI に興味があり、普段から画像生成や副業・絵本制作に関する YouTube をよく見ています。
そんな中で偶然「AIで塗り絵本を出版する」という動画を見つけたことがきっかけでした。
“自分でも作れるのだろうか?”
“実際に売れるのか試してみたい”
そんな軽い動機から始まった今回の挑戦ですが、
AI と対話しながら作業を進めた結果、
アイデア出し → 画像生成 → 製本 → KDP申請 → 出版までを、実質1日で完了。
この記事では、黒板メニューをテーマにした「ショップ看板塗り絵シリーズ」が
完成するまでの工程をすべて記録としてまとめました。
1. テーマ選び:黒板メニュー塗り絵に決定
最初の段階では、どんな塗り絵を作るかまったく決まっていませんでした。
YouTubeでAI塗り絵の紹介動画を見続けるうちに、
- 何をテーマにすれば個性が出るのか?
- シリーズ化できる題材は何か?
を Gemini と一緒に検討。
すると、「黒板メニュー」というアイデアが浮かびました。
- 食べ物×文字(レタリング)
- メニューボードの世界観
- どんな店でも増やせる拡張性
これらが魅力的で、テーマとして非常に強いと感じました。
テーマが決まってから Pinterest で 黒板アートを調査し、
- フレームの構図
- メニューの書き方
- 黒板素材の雰囲気
を確認しながらデザインの方向性を決めました。
2. 画像生成の準備:プロンプトの“型”づくり
20種類以上のショップイラストを作るには、
すべての画像が同じテイストで揃っている必要があります。
そこで Gemini と一緒に「プロンプトテンプレート」を作成。
▼ 基本プロンプト(英語テンプレ)
Coloring book page, [shop type] menu board, pop art style, hand-drawn typography,
decorative frame made of [frame motifs], center illustration of [main illustration],
black and white line art, high contrast, clean lines, no shading, white background
▼ 書き換える箇所は3つだけ
- お店の種類(shop type)
- フレームの素材(frame motifs)
- 中央のイラスト(main illustration)
例えばラーメン屋さんならこうなる:
Coloring book page, Ramen shop menu board, pop art style, hand-drawn typography,
decorative frame made of noodles and naruto fish cakes, center illustration of ramen bowl and chopsticks,
black and white line art, high contrast, clean lines, no shading, white background
この型のおかげで、どのお店も統一感のあるシリーズになりました。
下の画像がこのプロンプトで作った画像。

3. 画像生成:NanoBananaが圧倒的に相性が良かった
今回の画像生成には Gemini(NanoBanana) をメインに使用。
Midjourney や Canva でも試しましたが、
塗り絵として最も扱いやすい線画を出してくれたのは NanoBanana。
- 線が太くハッキリしている
- 塗る余白がしっかりある
- 食べ物の形が崩れにくい
という点が特に優秀でした。
主な画像です。左からミッドジャーニー、Canva,Geminiのnano banana



4. 画像生成と調整:数回の再生成で理想の仕上がりへ
画像生成は一度に大量には出せないため、
3〜4枚ずつテーマごとに分けて作っていきました。
とはいえ、毎回苦労したわけではなく、
一回で「これは使える!」という良い絵が出ることも多く、
修正が必要な場合も数回の再生成で理想に近づけることができました。
調整したポイントは主に次の3つです。
- お店ごとの“世界観”に合ったフレームになっているか
- 塗り絵として線が十分に太いか
- 中央のモチーフがテーマに合っているか
この3点を確認しながら Gemini(NanoBanana)に微調整をお願いすると、
しっかり改善された画像を出してくれるため、作業はとてもスムーズでした。
「ちょっと違うかな?」と思ったら軽く修正、
「これで良い!」と思うものがすぐに出てくることも多い。
そんなテンポ感で、全20枚の塗り絵が完成しました。(画像の一部)



20枚が揃った時点で、次は本の顔となる 表紙と裏表紙 をカラーで制作。
これはすべてGeminiのnano bananaにお任せです。
5. Canvaで製本:実質的にはここが一番大変
画像が揃ったら、Canva で塗り絵本の形に整えます。
▼ 主な作業
- サイズは 8.5 × 8.5インチ(KDP対応)
- 片面印刷にするため「右側にイラスト、左側は白紙」
- 約40ページに調整
- 表紙デザイン
- 裏表紙の説明文配置
- PDF書き出し
とくに20ページ分のイラストを並べる工程は集中力が必要でした。
下の画像は表紙テンプレートです。これを使用して表紙を作ります。



6. Amazon KDP の申請:厳しさより“英語入力”が大変だった
「KDPは厳しい」という話を聞きますが、
今回の申請では 差し戻しは一度も無し。
ただし、
Amazon.com(英語版)で出版したため、
タイトル・説明文・キーワードをすべて英語で入力する必要があり、
それが最も大変でした。
ここでも Gemini が大活躍。
- ネイティブっぽい説明文
- 検索に強い英語キーワード
- 適切な表現にリライト
これらをすべて Gemini に生成してもらい、無事申請が完了。
KDP の申請は細かな入力項目が多く、すべて英語で登録する必要があるため、ここでは詳しい手順は割愛します。
ですが、AI(Gemini)に文章をつくってもらいながら進めたことで、大きく迷うことなく申請を完了できました。
実際にやってみると、時間さえ確保すれば個人でも十分に出版まで進められる作業だと感じました。
【追記】なぜ Amazon.com を選んだのか?(co.jp ではなく)
調べていくと、
大人の塗り絵や黒板アートのジャンルは 圧倒的に英語圏が最大市場 であることが分かりました。
▼ 理由① 世界最大の市場だから
Amazon.com は世界の利用者が集まるグローバル市場。
黒板アート・ポップアート系塗り絵の需要もアメリカが圧倒的。
▼ 理由② 英語で登録すると世界中に検索される
英語タイトル → アメリカ・カナダ・UK・オーストラリアなど広範囲へ表示。
▼ 理由③ KDP教材や成功例の多くが“Amazon.com前提”
YouTubeやブログの解説がすべて英語圏向けだったことも決め手でした。
結論として、
今回のテーマは Amazon.com の方が圧倒的に相性が良い と判断しました。
7. そして出版へ
審査はスムーズに通過し、無事ペーパーバックとして販売開始。
AIと一緒に作業することで、個人でも塗り絵本を1日で出版できる。
その大きな可能性を感じた制作体験でした。
今回の塗り絵本は、現時点ではまだ売れていません。
Amazon.com は世界規模の市場で、その分ライバルも多く、
新しい著者がすぐに見つけてもらえることは稀だと分かりました。
ただ、出版の目的は「いきなり売れること」ではなく、
AIと対話しながら1冊の本を形にする体験そのもの にありました。
実際に出版まで進めたことで、
次に改善すべきポイントや、新しいテーマのアイデアも見えてきています。
“売れるかどうか” だけではなく、
作りながら学び、次に活かせる経験が得られたことが大きな収穫でした。
今回のようなチャレンジを通じて得た学びは、
今後の仕事にも確実に活かされていきます。
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