札幌・カウンター塗装の施工事例|経年劣化を3〜4日で再生

「長年使ってきたカウンターを、また綺麗にできますか」と相談を受けました。

表面の塗膜が劣化して色が抜け、削れた跡もある。使い込まれた年月がそのまま木に刻まれている状態でした。塗り直しで対応できるのか、それとも交換が必要なのか。まずは現物を見て判断する、というのが私のやり方です。

この記事でわかること
  • カウンター塗装再生の工程(剥離〜ウレタン仕上げまで)
  • 作業2日+乾燥1日半、合計3〜4日かかる理由
  • 施工前後の写真で変化を確認
  • カウンター塗装を検討する際に知っておきたい判断のポイント

施工前の状態——どんな劣化が起きていたか

施工前のカウンター表面。塗膜の劣化と汚れが全体に広がっている状態
施工前のカウンター表面。塗膜の劣化と汚れが全体に広がっている状態

写真を見ると伝わるかと思いますが、表面の塗膜が部分的に白く濁り、汚れが染み込んだような跡もある。角の削れも複数箇所。

ただ、木自体はしっかりしていました。芯まで傷んでいるわけではない。これは塗装で対応できる、という判断でした。

角度を変えて見た施工前の状態。塗膜の剥がれ方にムラがある
角度を変えて見た施工前の状態。塗膜の剥がれ方にムラがある

角度を変えて見ると、塗膜の剥がれ方にムラがある。長年の使用で表面が不均一に削られていた状態です。この上から塗料を乗せても、下地の凹凸が透けてきれいに仕上がらない。既存の塗膜を一度すべて取り除くことが前提になります。

ペーパーがけ後、塗膜を取り除いた状態。削れた跡が確認できる
ペーパーがけ後、塗膜を取り除いた状態。削れた跡が確認できる

剥がれかけた塗膜の境界線がはっきり見える部分もありました。ここを無視して上塗りだけすると、境界部分から再び浮いてくる。そういう現場を過去に何度か見てきました。だから、ここは省かない。

カウンター塗装再生の工程——3〜4日かかる理由

「塗るだけなら1日でできるんじゃないか」と思われることもあります。実際のところは違います。

STEP
既存塗膜の剥離

現状の塗膜を剥離剤とスクレーパーで丁寧に取り除きます。塗膜が残っていると、次の工程でムラが出るため、ここは時間をかけます。

STEP
ペーパーがけ・下地調整

サンドペーパーで表面を均します。番手を段階的に上げて、木の表面を滑らかに整えます。削れた箇所の段差をできる限りなだらかにするのもここの作業です。

STEP
着色

ステイン(着色剤)で木目を活かしながら色を入れます。元の色に近い色調を選び、木目が消えないよう刷り込むように塗布します。

STEP
下塗り・中塗り

ウレタン樹脂塗料を下塗りしたあと、乾燥を確認して中塗り。各層の乾燥時間を守ることが仕上がりの差に出ます。急いで次の層を重ねると、塗膜が浮いたり曇ったりします。

STEP
上塗り・乾燥

仕上げの上塗りをして完了。塗装作業が2日間、その後の乾燥に1日半は必要です。トータルで3〜4日が目安になります。

段取り八分、という言葉を私はよく口にします。下地処理の丁寧さが、最終的な仕上がりと耐久性に直結します。ここを急ぐと、結局また数年で剥がれが来る。

注意

乾燥時間は気温・湿度によって変わります。札幌の夏場でも、湿度が高い日は乾燥が遅れることがあります。「乾いたように見える」と次の工程に進むのは禁物で、指触乾燥と硬化乾燥は別物です。

施工中の様子——下地から丁寧に

下地調整後、着色・下塗りを経た中間工程の表面
下地調整後、着色・下塗りを経た中間工程の表面

塗膜を剥がし、ペーパーがけが終わった段階の表面です。木目がはっきり出てきました。

ここで迷う場面がありました。削れた跡がある箇所の処理をどこまでやるか、です。完全にフラットにしようとすると、周囲も大きく削らなければならない。経験的には、完璧なフラットより「使い込まれた木の表情を活かす」方向で納める方が、最終的な仕上がりに違和感が出にくいと感じています。お客様と確認してから進めました。

施工後——着色・ウレタン仕上げの仕上がり

ウレタン上塗り後の仕上がり。木目が活きた光沢感が出ている
ウレタン上塗り後の仕上がり。木目が活きた光沢感が出ている

ウレタン仕上げ後の表面です。木目が透けて見えながら、光沢が出ている。

塗装屋さんが現場の確認に来たとき、「この木、いい木目してるね」と言っていました。仕上げを見て、そう言ってもらえると少し安心します。塗装の仕上がりを一番厳しく見るのは、やはり塗装屋さん自身です。

派手なことは何もありません。ただ、下地を丁寧に整えて、工程を守って塗り重ねた結果がこれです。

カウンター塗装を検討する方へ——判断のポイント

塗装で対応できるか、交換が必要かの判断は、木の状態によります。

  • 表面の塗膜劣化・汚れ・軽度の傷 → 塗装再生で対応できる範囲が多い
  • 木材の芯まで腐食・変形・割れがある → 塗装では補えない。材の交換を検討
  • 複数の削れや段差が大きい → 下地調整の手間が増えるが、塗装対応の可能性はある

正直、写真や電話だけでは判断しにくいケースもあります。現物を見てから、という話になることが多いです。

また、ウレタン塗装は耐水性・耐摩耗性に優れていますが、それでも使い方次第でまた劣化します。カウンターのような使用頻度が高い場所は、表面が傷んできたら早めに対処した方が、結果的に費用も手間も少なく済む印象です。傷みが深くなってからでは、下地処理に時間がかかります。

まとめ

今回の工事は、経年劣化で傷んだカウンターを塗装で再生した事例です。既存塗膜の剥離から始まり、ペーパーがけ・着色・ウレタン塗装の積み重ねで、木目を活かした仕上がりになりました。

作業2日、乾燥1日半。合計3〜4日。急ぎたい気持ちはわかりますが、乾燥時間を削ると後で必ず影響が出ます。工程を守ることが、長持ちする塗装の前提です。

カウンターの塗装再生、または交換かどうかの相談は、札幌市内であれば現地を見てからお答えしています。気になることがあれば、お気軽にご連絡ください。

よくあるご質問

カウンターの塗装再生にどのくらいかかりますか?

作業自体は2日間が目安ですが、乾燥に1日半必要なため、トータルで3〜4日かかります。乾燥時間は気温・湿度によって前後することがあります。

塗装で対応できる傷み具合の目安はありますか?

表面の塗膜劣化・汚れ・軽度の傷であれば塗装再生で対応できるケースが多いです。木の芯まで腐食・変形している場合は材の交換が必要になる場合があります。現物確認が確実です。

ウレタン塗装はどのくらい持ちますか?

使用頻度や手入れ状況によりますが、カウンターのような使用頻度が高い場所では表面に傷みが見え始めたら早めのメンテナンスをおすすめしています。傷みが深くなるほど下地処理の手間が増えます。

飲食店のカウンターでも対応できますか?

はい、店舗のカウンターも対応しています。ただし、営業への影響を最小限にするためのスケジュール調整が必要です。工期や段取りについては現地確認後にご相談しています。

カウンターの色や艶感は変えられますか?

着色の段階で元の色に近づけることも、別の色調に変えることも対応可能です。艶感もウレタン塗料の種類(艶あり・半艶・艶消し)で調整できます。仕上げイメージは事前にご相談ください。

この記事を書いた人

村松 拓海(有限会社北嶺建設 工事部長)
札幌市清田区を拠点に、新築・リフォーム・解体・排水管洗浄・除排雪まで現場を統括。保有資格:石綿作業主任者、建築物石綿含有建材調査者 ほか