Lovart AIでリアル写真をパース化する──AIだけで描く建築ビジュアル表現

1. Lovart AIとは

AIによるデザイン生成が急速に進化する中で、Lovart AIは“デザインエージェント”という新しい発想を持つツールとして注目されています。
ひとつのキャンバス内で、画像生成・編集・調整までを対話的に行える点が最大の特徴です。
まるでAIと一緒にデザインを考えるような感覚で、仕上げまで導いてくれます。

私はこのLovart AIを、建築やインテリアの「リアルな表現」と「パース表現」を行き来するツールとして使っています。
仕事での活用はまだ先ですが、AIが描き出す新しい表現の可能性を感じながら、“楽しみとしての生成AI”に取り組んでいます。

Lovartは登録制のAIプラットフォームで、画像生成にはクレジット制(無料枠+有料枠)が採用されています。
登録すれば無料でも試すことができ、クレジットを追加購入することで高解像度出力や多彩なスタイルの生成も可能です。
私自身もこの環境を利用しながら、日々の創作を楽しんでいます。

2. すべてLovartで完結する二段階生成

現在の私の制作は、すべてLovart上で完結しています。
まずLovartで「リアルな写真のような空間」を生成し、その画像を再びLovartに読み込ませて“パース風”に再構築する――という二段階のプロセスです。

最初のステップでは、AIが現実のような質感をもつリビングや寝室などを描きます。
その後、その画像をLovartのキャンバスに戻し、
「夕方の光が差す北欧風に」「もう少し柔らかな雰囲気で」「照明を暖色に」といった指示を出すことで、
AIが空気感や構図を再解釈し、理想的なパース表現を生み出します。

この方法は、AIがAIを再編集するような感覚です。
一枚の画像が、Lovartの中で「写真 → 表現画 → ビジュアル提案」と進化していく。
人の手では時間のかかる工程を、AI同士の連携で短時間に実現できます。

実際の二段階生成例

ここでは、私が実際にLovartで行った二つの事例をご紹介します。
いずれもリアルな画像と、その雰囲気を保ったままのパース画像をすべてLovart内で生成したものです。

① 人のいない読書スペース

最初に使用したプロンプトは、

「人のいない読書スペースとひとり掛けソファ」

Lovartが生成した初期画像は、やわらかな光が差し込む静かな部屋で、
実写のようなリアリティと落ち着いた空気感が印象的でした。

Lovartは最初に生成した画像の雰囲気や光の方向、構図を理解したうえで、
その情報をもとにパース的な広がりをもつ新しい画像を再生成してくれます。

このように、ひとつの流れの中で「リアル画像 → パース表現」まで自然につながるのがLovartの魅力です。
AIが描いた画像を再びAIに指示して深めていく――まるでAIと共同でデザインを仕上げていく感覚があります。
「その雰囲気を残したまま、空間全体を見渡せるパース風に」と指示。
すると構図が少し引きになり、光や素材の質感を保ったまま、
建築パースのような奥行きをもつ一枚に変化しました。

「Before:Lovartで生成したリアル画像」
「After:Lovartで再生成したパース画像」

② 壁に小さなメッセージカードや額縁が飾られた居間

もう一つの事例では、

「壁に小さなメッセージカードや額縁が飾ってある居間の一部」

というプロンプトから、Lovartがリアルな室内の一角を生成しました。
次にこの画像をLovartで再生成し、
「空間全体の印象を見せるパース風に」と指示。

照明のあたたかさや家具のバランスはそのままに、
壁面装飾がより自然に溶け込み、現実と理想の中間にあるような表現が完成しました。

「Before:Lovartで生成したリアル画像」
「After:Lovartで再生成したパース画像」

このように、Lovartでは写真のリアルさを保ちながら構図を広げることができます。
AIに任せるというよりも、AIと共同で空間を描く体験に近い感覚です。

3. Lovart AIの仕組み──複数のAIが連携して動作

Lovart AIの自然でリアルな仕上がりは、単一のAIが描いているわけではありません。
内部では、複数のAIがそれぞれの役割を担いながら協調しています。

  • 構図や奥行きを解析するAI
  • 光・質感・材質を再現するAI
  • トーンやスタイルを統一するAI

この連携構造によって、Lovartは「リアルな写真」と「理想化されたパース」の中間を、自然なバランスで表現できます。
ユーザーは専門知識がなくても、「ここを明るく」「もう少し広く見せて」と指示するだけで完成度の高い画像を得られます。

4. AIだけでつくる“リアル×理想”の中間表現

私が感じているLovartの魅力は、“リアルさと理想の調和”にあります。
AIが描くリアル写真は、現実の構図や光を忠実に再現します。
一方、Lovartでの再生成によって、現実にはない理想の雰囲気──
「少し柔らかい光」「もう一歩先の美しさ」を加えることができます。

この過程で生まれる画像は、まるで未来のCGパースのようです。
人の観察眼とAIの表現力が重なり合うことで、「現実を超えるリアリティ」が感じられます。

5. 現時点での活用と楽しみ

現在は、AIに興味があり、どんな使い方ができるのかを試しながら楽しんでいます。
Lovartもそのひとつとして、建築やデザインの表現にどう生かせるかを探っています。

AIを通して空間を見ると、素材の見え方や照明の印象、構図のバランスが新しい視点で見えてきます。

生成AIは“正確に再現する道具”ではなく、新しい表現を発見するパートナーだと感じます。
毎回、少しずつ違う光や質感が現れるたびに、「AIにも感性があるのでは」と思う瞬間があります。

6. まとめ──AIが描き、人が整える時代へ

Lovart AIは、複数のAIが協調しながら“写真から理想へ”を描く共創型デザインツールです。
すべてLovart内で完結するこの二段階生成は、AIがもつ創造力を体験する上で最もシンプルで奥深い方法だと感じます。

今はまだ実験の延長ですが、AIでつくる「リアルな写真」と「理想の空間」の往復作業は、
やがて建築やデザインの新しいビジュアル表現につながっていくはずです。

AIが描き、人が整える――その境界が少しずつ曖昧になり、
“AIと共に創る時代”が、静かに始まっています。

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AIが生み出すイメージは、あくまで理想のかたち。
その理想を現実の空間に実現するのは、人の手による確かな施工です。

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